フランコ総統の遺体掘り起こしを閣議決定

スペイン政府が閣議決定、孫らは反発

 8月24日、スペイン政府はマドリード近郊にあるスペイン内戦戦没者の慰霊施設「戦没者の谷」を全犠牲者の追悼の場とするため、埋葬されている独裁者フランシスコ・フランコ総統の遺体を移転する政令を閣議決定した(2018年 ロイター/Juan Medina)

[マドリード 24日 ロイター] - スペイン政府は24日、マドリード近郊にあるスペイン内戦戦没者の慰霊施設「戦没者の谷」を全犠牲者の追悼の場とするため、埋葬されている独裁者フランシスコ・フランコ総統の遺体を移転する政令を閣議決定した。

「戦没者の谷」は欧州に残る唯一の独裁者記念施設として批判されており、極右グループの聖地的存在となっている。

こうした事態を受け、6月に政権を取った社会労働党は、施設改装を懸案としている。遺族との遺体の移転交渉が決裂したことから、政令可決に至ったという。

フランコ総統は1939─75年に在任、この間、政敵一掃作戦で数万人が殺害・収監されたほか、これに先立つ内戦では50万人の兵士や民間人が死亡している。

カルメン・カルボ副首相は記者会見で、「戦没者の谷には、スペイン内戦犠牲者の遺体のみを葬る」とし、この施設を「すべての内戦犠牲者の記念と追憶・崇敬の場」とする視点から、フランコ総統の遺体掘り起こしを年内に完了するとしている。

一方複数の国内紙によると、フランコ総統の7人の孫は、遺体掘り起こしをあらゆる手段で阻止すると表明。「一致した断固たる」反対声明を発表した。

政令では、8月末から15日以内に、遺族が総統の遺体の移転先を決めるか、決定を政府に移管するかを決断するよう定めている。遺族らの声明は、「われわれの意に反して遺体掘り起しが行われるのであれば、キリスト教の葬儀を行うため、われわれへの引渡しを要求する」と述べている。

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