金正恩があちこちで怒鳴り続けているワケ

これは死ぬ覚悟の闘争だ

北朝鮮の朝鮮中央通信が公開した撮影日不明の写真によると、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、妙香山医療器具工場を視察。その近代化の欠如を激しく非難した(写真:KCNA via REUTERS)

[ソウル(ロイター)]− 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が公衆衛生部門(パブリック・ヘルス・セクター)の改善に照準を定めた、と8月21日に国営メディアKCNAが伝えた。これは、世論からの批判をかわして同国の経済発展を活性化するための最新の動きとみられる。

シンガポール(金委員長がその発展ぶりを称賛する都市国家)でアメリカのドナルド・トランプ大統領との会談が行われた6月以来、北朝鮮の権威主義的指導者は、しばしば自国の進歩の低迷を非難しながら、国内のさまざまな工業施設を訪問してきた。

首都平壌の北東に位置する平安北道の妙香山医療器具工場を訪問中、金委員長はこの工場に対し、「明らかに近代化の考えが欠如している」ことを強く非難した。この模様を21日に国営メディアのKCNAが伝えた。

金委員長は「我が国の公衆衛生部門において誇れるものは何もない」と述べ、国内生産、自動化、そして近代化という根本的な改善目標を進めながら、工場の刷新の行方に注目していくと宣言した。

鉄道の技術不良も批判

KCNAが19日に報じたところによると、北朝鮮北方の中国近郊に位置する三池淵郡において、金委員長は中国国境へと続く鉄道整備における技術不良の問題を批判した。

多数の弾道ミサイルの発射してきた金委員長だが、現在は、ミサイル配備計画を凍結し、政治的、経済的に孤立した北朝鮮の経済発展に奮闘してきた。金委員長は、弾道ミサイル・核兵器の実験を停止したのだから、国際的な制裁の緩和が認められるべきであると主張している。

しかし、制裁は緩和されていない。そのため、いらだっているようだ。最近の元山市への訪問で金氏は、進行中の海岸観光地区の建設が「略奪者のような制裁と妨害によって北朝鮮国民を窒息させようとしている敵軍との深刻な膠着状態にある」と述べ、この建設事業を「現在のような非常の困難時」における「死ぬ覚悟の闘争だ」と表現した。先週KCNAが伝えた。

北朝鮮に対し核兵器と弾道ミサイルの配備計画の断念を強く求めるため、国連安保理は北朝鮮から石炭、鉄、鉄鉱、鉛、鉛鉱、魚介類を輸入すること禁じている。北朝鮮による原油と石油精製品の輸入を制限する一方、彼らが1年間の輸出によって得ている収入30億ドルのうちの3分の1を消失させるためである。

北朝鮮に対する制裁戦略を主導してきたアメリカは、北朝鮮が核兵器を断念するまで圧力を緩めることはないとしている。そのため、金委員長の「死ぬ覚悟の闘争」が継続することになりそうだ。

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