石破支持の声がまったく盛り上がらない根因 同じ「反乱」でも小泉元首相とは大違い

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ただし、党三役のうち、高市早苗政調会長(当時)だけは会見がオープン化されるように尽力してくれた。

平河クラブ(自民党の記者クラブ)も党本部も協力的ではないとわかると、定例会見の後に政調会長応接室で筆者のような記者クラブに属していない記者を対象として“懇談”を開いてくれた。

これは私的なものだったが、会見の実質的なオープン化とは政治家が大手メディアだけを重視するのか、広くメディアを「国民の知る権利の手段」として認めるのかという日頃の姿勢次第ということになる。

ちなみに政調会長懇談について、筆者は高市氏が政調会長退任以降も継続を申し入れたが、後任の政調会長は平河クラブの意向(特権)を重視したのだろうか、懇談は高市氏一代で終わっている。

自己都合で秋波を送られても…

報道(メディア)は、政治家と有権者との間の情報の橋渡し役といえる。重要なのは等身大の事実を扱うことであり、時には政治家が渡したくない情報もその中に含まなくてはならない点だ。そういう意味では政治家とは常に“平常な関係”を貫くことが必要だが、「間に合っているから」といって遠ざけられたり、「(瞬間風速的に)必要だから」といっていきなり引き寄せられるようなことは御免被りたいものだ。

そうした観点で今回の自民党総裁選を見るなら、劣勢ゆえに必死なのだろうが、フリーランスにも秋波をおくろうとしている石破氏に対しては自然と距離を置いてしてしまう記者が多いのではないだろうか。

そのように感じるのは筆者だけではないようだ。周辺の記者の様子をみる限り、今回、盛り上がりに欠ける理由の一つは、石破氏に対するそこはかとない不信感があるように感じられる。

安積 明子 ジャーナリスト

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あづみ あきこ / Akiko Azumi

兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、各媒体でコラムを執筆し、テレビ・ラジオで政治についても解説。取材の対象は自公から共産党まで幅広く、フリーランスにも開放されている金曜日午後の官房長官会見には必ず参加する。2016年に『野党共闘(泣)。』、2017年12月には『"小池"にはまって、さあ大変!「希望の党」の凋落と突然の代表辞任』(以上ワニブックスPLUS新書)を上梓。

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