甲子園「四国凋落と東北躍進」の明らかな根拠 データで読み解く「甲子園」強豪地方の変遷
東北・北海道勢の躍進には理由があります。それを裏付けるために、この時期に活躍した選手を少しあげてみましょう。
田中将大(駒大苫小牧)/兵庫県出身
ダルビッシュ有(東北高校)/大阪府出身
菊池雄星(花巻東)/岩手県出身
大谷翔平(花巻東)/岩手県出身
彼らの出身地を見ると、東北以外の出身が目立つことがわかります。東北に限らず、地方の高校が実績のある有名監督を招聘し、監督の指導力に惹かれて全国から有力選手が集まるようになったことが、地方の躍進につながっているようです。
関東は有名選手を多く輩出
■関東地方
西日本の強豪に押されていた関東は1950年代に勝率を上げ、以後は5割を超える勝率を維持する強豪地域となりました。1950~1970年代に関東の強豪校が輩出した有名選手には、柴田勲(神奈川・法政二)や王貞治(東京・早稲田実業)、篠塚和典(千葉・銚子商)、江川卓(栃木・作新学院)がいます。
地域の合計勝利数 214勝
勝利数1位 26勝 常総学院(茨城県)
勝利数2位 22勝 横浜(神奈川県)
勝利数3位 12勝 桐生第一(群馬県)
勝利数4位 10勝 帝京(東京都)
勝利数4位 10勝 浦和学院(埼玉県)
その後、1993年からはじまる第3の黄金期を支えたのが、常総学院と横浜高校です。名将木内幸男監督率いる茨城・常総学院が26勝をあげ、2001年春と2003年夏には全国制覇を果たしています。勝利数2位の横浜も、エース松坂大輔の活躍で1998年に春夏連覇を成し遂げました。1998年夏の甲子園で、その松坂が決勝戦でノーヒットノーランを達成したことも記憶に新しいところです。
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