誤解され続けているサメの知られざる正体 人食いザメなんて存在しません

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沼口:タンクの泡が怖いみたいで、けっこう逃げます。得体の知れないものが来たから逃げようというサメが多いと思うんです。

フィジーでレモンザメに襲われる恐怖体験?

木本:でも一度だけ、怖い思いをしたそうですね。

沼口:テレビ番組の撮影でフィジーまで行った時です。そこでマグロの魚肉や血を流して、サメを集めているところに入っていったんです。彼らがアグレッシブになっているところを水中レポートしました。

木本:ケージ(檻)もなしですよね。いうたら裸で群れの中に飛び込んだ。

沼口:本来はサメの集まったところを離れたところから見せるショーなんですが、「撮影だから沼口さん入っていいですよ」とディレクターさんに言われて。

木本:そのディレクターとは仕事したくないと思いました(笑)。その代わり貴重な体験をされたんですよね。2mくらいのレモンザメに甘がみされたとか。

沼口:まあ、腕をコツンと小突かれたという感じですが。

木本:口を開けて向かってくるサメを見て「死ぬ!」と思わなかったんですか。

沼口:集まってきていた7種のサメの中で、近づいてきたのはレモンザメだけだったので、「イタズラ好きの性格」の子で面白いなと。カメラマンさんが背後から狙われているのを見ると、怖いなと思いましたけど。

木本:背中に目があったらいいけど、普通は気づきませんからね。

沼口:レモンザメもそんなに口が大きくないから、ひと飲みされて即死ではないので、大丈夫かなと思ったんです。

木本:ダイビングする人を食べに来ることはほぼないと。切り身を持ったり、採貝漁をしていたり……。

沼口:いいにおいに引かれてかむことはあるでしょうね。

木本:人の側に襲われる理由があってサメも来るということですよね。威嚇したとか。

沼口:そうですね。ダイバーは一般的にサメを恐れません。むしろサメを見たくてお金をかけて海外に行く人もいるくらいです。サメを呼べるガイドがパプアニューギニアにいて、「私にも呼んでください」とお願いしたら、「い・ろ・は・す」のボトルをパリパリさせたんです。そしたらサメが寄ってきました。

木本:「い・ろ・は・す」の薄いボトルが、「いたこ」のように引き寄せると。

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