想定外の暴雨は「賢いダム活用」で対処できる

異常気象に向け強靭で安全な国土構築を急げ

異常豪雨と異常渇水に対してどのような「備え」をすればいいのでしょうか(写真:Doctor_bass/iStock)
先月の西日本豪雨、台風12号は予想もしなかったような甚大な被害をもたらし、人々を驚かせた。元国土交通省河川局長で日本水フォーラム代表理事を務める竹村公太郎氏によれば、今後も、異常豪雨と異常渇水の頻発が予想されるという。それに対してわが国は、どのような「備え」を構築すればいいのか。
このたび『水力発電が日本を救う ふくしまチャレンジ編』を監修した竹村氏に解説してもらった。

狂暴化する気象

理由は何であれ、温暖化は確実に進んでいます。温暖化により気象は狂暴になり、未来の日本列島に襲いかかってくるでしょう。気象の狂暴化とは、今までに経験したことのない異常豪雨と異常渇水です。降雨量の長期データでみるとその傾向が如実に見えてきます。

『水力発電が日本を救う ふくしまチャレンジ編』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

長期の降雨量の傾向を見ると、多い年と少ない年の変動の幅が大きくなっていることがわかります。気象の狂暴化とは、豪雨と大渇水が交互に襲ってくることです。さらに、その頻度と時期がまったく予測不可能なところが、この気象狂暴化の特長となります。

洪水や渇水に関する防災計画は、ある定まった予測手法に基づいて行われます。定まった予測手法とは、過去の100年オーダーの長期雨量データを基にして、その降雨量実績が将来も繰り返されるであろう、という前提に立った予測手法です。

わかりやすくいうと、100年に1度の豪雨というのは、過去100年間の観測データを基にして、その中でNo.1の豪雨のことをいいます。気象の狂暴化が進むということは、過去100年に1回発生した規模の豪雨が、10年ごと、いや極端にいうと2~3年で襲ってくることとなるのです。

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