日銀、物価目標達成に3つのハードル

デフレ払拭に向けた大きなカギ

10月31日、黒田日銀総裁は物価目標の達成に自信を示したが、実現するには、来年前半に集中する賃上げ、海外経済の復活、消費増税の影響という3つの高いハードルをクリアする必要がある。写真は会見する黒田総裁(2013年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 31日 ロイター] -日銀は31日に公表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で、2015年度にも2%の物価安定目標が実現できるとの見通しを示し、黒田東彦総裁は会見でその達成に自信を示した。

しかし、日銀が目指す中長期のインフレ期待の引き上げが実現するには、来年前半に集中する賃上げ、海外経済の復活、消費増税の影響という3つの高いハードルをクリアする必要がある。

先行きの日本経済の道筋を示した展望リポートでは、消費税率引き上げの影響を除いた15年度の消費者物価(生鮮食品除く、コアCPI)見通し(政策委員の中央値)を1.9%に据え置き、日銀が掲げる2%の物価安定目標について「(15年度までの)見通し期間の後半にかけて、達成する可能性が高い」とした。

その後の会見で、黒田総裁は「2%の物価安定目標に向けて、順調に道筋をたどっていける」と語り、目標達成は可能との見解を強調した。

日銀が今年4月に異次元緩和の導入して以降、景気は内需主導で回復経路に入った。消費者物価(生鮮食品除く、コアCPI)の前年比はプラスに転換し、伸び率を高める傾向にあり、これまでの経済・物価は日銀の見通しに沿って順調に推移している。日銀では、大規模な国債買い入れで長期金利を低位に抑制することに成功するなど、異次元緩和の効果が着実に発揮されているとみている。

日銀が想定するように、中長期のインフレ期待が高まり、2015年度にも2%程度で安定する世界が実現できるのか。成否を分ける要因が来年前半に相次ぐ。

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