一方、同社の有給休暇取得率は2014年度45.4%、2015年度54.7%、2016年度60.4%と、増加傾向にある。週休3日制正社員、在宅勤務制度、短時間勤務制度など、幅広い働き方も用意しており、成果評価に力を入れながらもワーク・ライフ・バランスに気を使っていることがうかがえる。
女性活躍も推進中で、女性管理職比率4.4%、女性部長比率15.4%と伸びている。2020年度までに女性社員比率を35%以上、女性管理職比率を10%以上にするなどの目標を掲げ、ダイバーシティにも力を入れる。
同社は1年間の離職者数も開示しており、2016年3月21日から2017年3月20日の離職者数は1817人。少なくはないが、1年間の採用数はその4倍で、辞める人は一部にとどまっている。新卒3年後定着率も70%を超えるなど、定着度も一定の高さを保っている。
2位はヤマダ電機の1115人だ。2017年4月の新卒入社者はわずか1人で、中途採用がほぼ100%。30歳平均賃金は31万7515円だった。
3位は日本生命保険の960人。新卒も827人と多く、中途採用占有率は53.7%と、中途と新卒はほぼ同じ比率。30歳平均賃金は41万7179円で、40万円を超えている。
新卒中心の会社も中途採用を増やしている
4位は楽天の900人である。新卒は360人で中途採用が中心。大卒30歳平均賃金は39万8303円と40万円に近い高給だ。5位はセコムの778人、新卒採用が191人。6位はトランスコスモス751人で新卒566人だった。
以下、7位日本電信電話743人、8位日清医療食品565人、9位三菱電機523人、10位セブン&アイ・ホールディングス489人と続く。
中途採用占有率が10%を下回っているのが、28位みずほフィナンシャルグループ(8.3%、中途175人)、45位三菱UFJフィナンシャル・グループ(8.4%、同111人)、53位トヨタ自動車(4.8%、同98人)、55位SOMPOホールディングス(9.9%、同94人)の4社。大手金融機関を中心にいまだに新卒中心の会社は少なくない。
ただ、新卒中心の会社でも、中途採用を少しずつ増やしているのは事実。ひょっとすると将来、ランキングのいずれかで、中途採用の転職を目指すところもあるかもしれない。
その際はぜひ、このランキングデータを収録している『CSR企業総覧』や『CSR企業白書』の存在を思い出し、有給休暇取得率や大卒30歳平均賃金、女性管理職比率などを、じっくりチェックしていただきたい。
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