eスポーツ｢JOCから冷遇されている｣は本当か アジア競技大会開会式に参加できない理由

本来の競技であれば、各国の各スポーツ組織からの申請をNOCが受け、一括して組織委員会に提出するのですが、今回のeスポーツに関してはJOCからAFに提出するように言われたので、JeSUの代行として申請したということです。

さらに東アジア予選を経て本戦出場の選手が確定するとAFからJeSUへ連絡があり、JeSUからJOCに今度は大会組織委員会へ申請するように通達されました。

つまるところ、デモンストレーション種目としての扱いは、ほかのスポーツと変わらず、申請に関してはJeSUやAFの指示したとおりに行っており、JOCが何かしらの思惑を持って阻害しているということではありませんでした。

JOCとeスポーツの関係性としては、JeSUのJOC加盟についても憶測が飛び交っています。JOCがeスポーツ自体によい感情を持っておらず、加盟を真剣に検討していないという話です。この点も聞いてみたところ、これも事実とは反する内容が流布されていると感じました。

実際には申請までには至っていない

JeSUからJOC加盟への申請が行われているとされていますが、実際には申請までには至っていないと柳谷氏は言っています。

「一度、JOC参加の条件についてJeSUの人と話をしたことがあるが、手続きに関する事務的な話をしただけです」（柳谷氏）。そのときはまだ日本のeスポーツ団体が統一団体ではなかったので、統一団体であることが条件であることを伝えた程度になっているわけです。

そもそもJeSUがJOCに加盟する理由がまだないということもあります。