高齢化のリアル、秋田に見る「日本の未来図」 秋田県は2040年の日本の人口構成を先取り

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 7月4日、リンゴ農家の伊東郷美氏(66、写真)は、昨年、近所の人がクマに襲われ怪我をした時に直接クマに遭遇した。山間の集落で唯一の猟銃保持者だった伊東氏は、9─11月に、仕掛けの檻にかかったクマ11頭を処分した。写真は7月撮影(2018年 ロイター/Kiyoshi Takenaka)

[秋田市 4日 ロイター] - ある初夏の朝、秋田市の中学校に隣接するグラウンド。生徒たちが登校し始めるなか、70ー80歳代の男性たちが野球の練習をしていた。この場所を練習場とする野球チームのメンバーは33人。この中学の全校生徒数27人を上回る。

「怖いですよ」──。野球チーム「白浜クラブ」の会長で元教師の大友康二氏(87)は言う。「未来図は描けません、今の状態だと。どんどん人口が減少していって」。

秋田県の人口は、2045年までに41%減少、約60万人のうち半分が65歳以上になると、国立社会保障・人口問題研究所は試算している。

秋田県は2040年の日本の人口構成を先取り

日本全体では、2040年ごろに、人口における65歳以上の比率が現在の秋田県と同じになると推定される。

秋田県は2015年に、子どもに対する医療費助成対象の拡大、保育料全額助成の対象拡大、奨学金返還助成制度などの少子化対策・移住促進策を含む「あきた未来総合戦略」を策定した。

佐竹敬久秋田県知事はロイターのインタビューで「秋田は面積が広く、一定の地域の人口密度が希薄になればなるほど、逆に行政経費がかかる。そういう地域の維持は非常に難しい」と語った。

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