北朝鮮カルト政治を絶賛するトランプの末路 過去にも絶賛し心酔した政治家は多かった

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1981年に訪朝したジンバブエの独裁者、ムガベ前大統領は、北朝鮮の土地改革や金一族への個人崇拝、そしてマスゲームを絶賛しながら首都ハラレに戻ってきた。元支援者の1人によれば、ムガベ氏は北朝鮮から「ほとんど別人になって帰ってきた」という。

ムガベ(左)と金日成(写真:北朝鮮ニュース)

「(ムガベ氏は)いくつものスタジアムを人で埋め尽くしてマスゲームを行う様子に、いたく感動していた。彼は(当時首相だったが)帰国したときには、金日成氏のように国家主席になりたがっていた。そして、(1987年に大統領に就任すると首相職を廃止し)他に並ぶ者なき最高指導者になった」

北朝鮮は日本の植民地支配から解放された後、大地主から土地を没収し、農民に無償で分配する土地改革を実行。ムガベ氏は、これをジンバブエの土地改革のモデルにしようとした。

ムガベ氏もチュチェ思想を信奉

チャウシェスク氏と同様、ムガベ氏も反帝国主義、自主・独立、排外主義を唱えるチュチェ思想を信奉していた。2007年の記事にはこう書かれている。「批判にさらされているムガベ政権だが、高官たちの執務室を最近訪れた人たちはあることに目を留めている。

同じ書物が、学習のためにページを開いたままの状態で置かれていることだ。その書物とは『チュチェ! 金日成の演説と著作』である」。記事中では、政府関係者の次のような言葉が引用されている。「中には本気でチュチェ思想なるものを信じている人間もいるのかもしれない。だが、大統領のルーツがどこにあるのか、それを理解する目的のほうが大きい」

ジンバブエでは今も北朝鮮の影響が残っている。小・中学校では「マスゲーム」の試験が実施され、生徒たちは北朝鮮の子どもたちと同様に集団で踊りや体操を学ばされる。協調性を育むためだ。16年にマスゲーム試験が義務化されたのに怒ったジンバブエ人は、当時のラザラス・ドコラ初等・中等教育相を批判して、次のようにツイートした。「ドコラが熱を上げているマスゲームは、中国や北朝鮮が使っている集団洗脳の手口だ」

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