日経平均は反落、米通商政策懸念がなお重し 手がかりに乏しく、市場は様子見ムード

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 6月27日、東京株式市場で日経平均は反落した。米国の通商政策を巡る懸念が、引き続き相場の重しになった。為替が円高方向に振れると下げ幅が拡大した。写真は都内で昨年9月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落した。米国の通商政策を巡る懸念が、引き続き相場の重しになった。為替が円高方向に振れると下げ幅が拡大した。後場寄り後には買い戻しが入って横ばい圏に持ち直す場面もあったが、大引けにかけて上値は重かった。

朝方の日経平均は、小安く寄り付いた後、米国株高や為替の落ち着きを背景に一時プラス圏に浮上した。もっとも、貿易問題への懸念がくすぶっており上値は重く、短時間でマイナス圏へと押し戻された。その後、為替が1ドル109円台後半の円高に振れると、短期筋の仕掛け的な先物売りが出て下げ幅が拡大した。

後場には徐々に下げを縮め、横ばい圏に持ち直す場面もあったが「朝方に売った短期筋が買い戻したに過ぎない」(国内証券)との声が聞かれた。きょうは6月の配当権利落ち日で、日経平均に対し30円程度の押し下げ要因になったみられている。権利落ち銘柄のキヤノン<7751.T>、ブリヂストン<5108.T>、JT<2914.T>などの下げが目立った。

TOPIXは前日比0.02%高だった。東証1部の売買代金は2兆2300億円だった。手がかりに乏しく様子見ムードが漂う中で商いは膨らまなかった。

セクター別では、ゴム製品が下落率トップ。空運、海運、非鉄金属などが下落率上位に入った。一方、上昇率トップは石油・石炭。これにパルプ・紙、鉱業、水産・農林などが続いた。

貿易摩擦への懸念が重しになった一方、割安感から売りにくさもあると見られている。市場では「上にも下にも行きづらい。海外要因次第では、(日経平均は)いったん2万2000円を割り込む場面があるかもしれないが、しばらくは2万2500円程度を軸にしたもみ合いではないか」(証券ジャパン・調査情報部長の大谷正之氏)との見方が出ていた。

個別では、出光興産<5019.T>と昭和シェル石油<5002.T>が後場に急伸。両社の経営統合に反対していた創業家が一転、賛成に転じたと一部で報じられ材料視された。日本オラクル<4716.T>も大幅高となった。26日に発表した2018年5月期単体決算でクラウドサービスの需要拡大が寄与し、当期純利益が前年同期比6.6%増の387億円と順調だったことが評価された。

東証1部の騰落数は、値上がり1208銘柄に対し、値下がりが801銘柄、変わらずが72銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     22271.77 -70.23

寄り付き   22320.88

安値/高値  22205.34─22356.54

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1731.45+0.38

寄り付き     1730.48

安値/高値    1723.06─1735.35

 

東証出来高(万株) 136713

東証売買代金(億円) 22300.17

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