京急「いつもの電車内でビール」の非日常感 恒例ビール電車は京急とキリンによる手作り
新幹線や特急列車ならともかく、ロングシートの通勤電車の中でビールを飲むなんて普通ははばかられるものである。まれに終電間近の通勤電車でも、座席に腰を下ろしてビールをグビグビ飲んでいる人を見かけるけれど、周囲の人はたいてい顔をしかめているものだ。
が、そんな普段は“許されざる行為”が全力でOKというイベントが行われた。今や毎年恒例となった京急電鉄「ビール電車」である。
キリンとコラボのビール電車
さる6月2日、気温が30度近くまで上がった格好のビール日和の土曜日。京急川崎駅には、幸運にもビール電車に乗り込む権利を手にした約80人がやってくる。乗り場は大師線の1番線だ。こうしたイベント列車の運転時や初詣シーズンなどを除けば、普段使われることのないこのホームに、すでにビール電車としてのしつらえを終えた電車が待ち構える。車内は「一番搾り」のちょうちんや中吊り広告で彩られ、ロングシートの座席の目の前に置かれたテーブルの上にはお弁当。ホーム上ではハッピを羽織った京急電鉄のスタッフと、黄色いポロシャツの「KIRIN」のスタッフが動き回っている……。
そう、このビール電車、運行する京急電鉄はもちろんのこと、大手ビールメーカーのキリンビールも全面協力しているイベント列車なのである。ホームの上にはキリンビール横浜支社長の園部好さんの姿。話を聞いてみると……。
「弊社の横浜工場は京急さんの沿線にありまして、通勤で使っている社員もたくさんいます。長いこといい関係を築いてきましたし、こうしたイベントをすることでお客様に喜んでもらって、沿線の活性化に協力できれば」
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