日本車は中国製のEVを恐れる必要があるか BMWの技術者が立ち上げたバイトンの実力

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2020年初めに中国で発売される、バイトン「エムバイト」(筆者撮影)

実車を見ると、強烈なインパクトがある。

運転席と助手席の目の前を大きく横切る大画面。横に125cm、そして縦に25cm。この中でスピードメーター、電力残量計、カーナビ、SNS、動画再生が同時に映し出される。

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このクルマの名前は、中国のEV(電気自動車)ベンチャー、BYTON(バイトン)の「M-Byte Concept(エムバイト)」だ。デザインのケーススタディを行うコンセプトモデルなら、こうした手法は珍しくないが、「エムバイト」は2020年初めの発売が決定している、れっきとした量産車なのだ。

エムバイトは今年1月、米ラスベガスで開催された世界最大級のITと家電の見本市、コンシューマ・エレクトロニクス・ショー(CES)で世界初公開された。

エムバイトの生産体制についての詳細が発表された

そして6月13~15日に中国・上海で開かれたCESアジアでは、バイトンからエムバイトの生産体制についての詳細が発表された。生産拠点となる江蘇州南京工場で4月1日、試験的な生産ラインが完成し、今年末までに100台の量産試作車を製造する。年間の生産規模は30万台という。本格的な生産は2019年後半となり、2020年にはまず中国で発売。その後、アメリカと欧州への輸出を開始する。

江蘇州南京工場は2017年後半に建設を着工し、2019年後半から本格量産へ(筆者撮影)

資金繰りについても堅調で、総額500万ドル(約550億円)のシリーズB投資が終了し、中国地場大手の第一汽車、またバイトンにリチウムイオン二次電池を供給するCATLなどが名を連ねた。

バイトンは独BMWの元技術者らが2016年3月に創業。その後の2年間で、独ミュンヘンに技術開発センターと米シリコンバレーにソフトウエア開発拠点を稼働させるとともに、南京工場での生産準備が整ったことになる。

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