日本の「自動車関連税」歪んだ体系にモノ申す

実に9種類もあり、二重課税も放置されている

使用時の各種燃料にかかるのが、揮発油税、軽油引取税、石油ガス税である。ちなみに、揮発油とはガソリンのこと、石油ガスは液化石油ガス(LPG、またはプロパンガス)のことである。

燃料価格に1リットルあたり、あるいは1kgあたりいくらという税金が含まれているので、燃料補給のたびにクルマの利用者が支払うことになる。

以上のような自動車関連諸税の体系の中で、実は税制上の問題を抱えたまま施行されている側面がある。1つは、消費税にまつわることだ。

税金に消費税を課する矛盾

消費税は、1989年(平成元年)に導入された。物を買ったりサービスを受けたりした際に支払う金額に、薄く税を乗せ、収入の多少にかかわらず広く国民から徴収する税である。物を買う、すなわちクルマを買うときの税が、自動車取得税である。これは目的が消費税と一致する。すなわち、同じ名目の税金が二重に掛けられているのである。同様の税に、不動産取得税がある。ただし、土地の取引や家賃、あるいは個人間の譲渡は対象外になる。

いずれにしてもクルマの場合、取得税と消費税が同時に存在することは税の公平性から矛盾する体系である。もはや今日では、クルマは必ずしもぜいたく品ではなく、生活や商売に不可欠な庶民の持ち物という側面もあるからだ。

このため是正が求められ、消費税が8%から10%へ引き上げられる際に取得税は廃止されることが公約されている。ところが、10%への引き上げが二度延期されたことにより、同じ意味を持つ税が二重に課される状態がいまも続いている。来2019年10月の消費税10%施行へ向け、今年が自動車取得税撤廃の正念場となるというのが、豊田自工会会長の「今年が自動車税制論議の山場」の発言の意味である。

もう1つ、不都合な税体系がある。それはクルマの使用時に燃料代に含まれる、揮発油税、軽油引取税、石油ガス税と、消費税の関係だ。

揮発油税は、ガソリン1リットルあたり27.7円(地方税分を含む)で、これに当分の間というかつての暫定税率が加算され、計53.8円になっている。

軽油引取税は、軽油1リットルあたり15.0円で、これにも当分の間という税が加算され、計32.1円だ。

石油ガス税は、1キログラムあたり17.5円である。

さて、これらの税を含んだ燃料を購入する際、市販されている燃料代金に消費税がかかるため、実は、含まれている税金にも消費税が上乗せされていることになる。本来は、物を買ったりサービスを受けたりすることに課税されるはずの消費税が、各種燃料個別の税にも掛けられている現状はいかにもおかしい。同様のことは、酒税やたばこ税にも言える。

税金に課した消費税分が増収となるような仕組みになっているのである。これほどいい加減な税体系はないと言っていい。

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