ストレスを武器に変える「3つの具体的視点」 自分のストレス反応を分析していますか?
まず1つ目は、ストレスが自分にかかったことを認識すること。その上で、
「自分は今、ストレスを感じて、体がこういう反応をしている」
と考えるのです。
たとえば、頭にカーッと血が上っている。心拍がドキドキバクバクと激しくなっている。胃が痛くて、吐き気がする。甘い物がほしい。口の中がやたら渇いている。視線がキョロキョロしている。オドオドした態度になっている……など、体に表れたストレス反応のすべてを認識してください。
ストレスを感じると、どうしてもその要因だけに気を取られがちです。クレームを受けるときには相手の言葉に注意が集中してしまいますし、締め切りの迫った仕事が積み上がっているときには、さまざまなタスクのことで頭がいっぱいになってしまいます。
このステップでは、そこから一歩引いて、「今、自分の体がどういう状態にあるのか」ということも、一緒に考えてみます。自分がストレスを感じているとき、どんな体の反応が起きるのか、ということに意識を向けてみるのです。
自分にとって本当に大事なものが見分けられる
次に2つ目のステップに進みましょう。
ストレスを感じたということは、自分にとって大事なものが脅かされているということです。たとえば生命、身の安全、快適な環境、自由や自尊心、家族や友達……などが脅かされる恐怖を感じていて、「これはまずい」「行動しなければ」「守らなければ」と思っているからこそ、ストレスを感じるのです。
ということは、ストレスを感じたときには自分にとって本当に大事なもの、本当に求めているものを見分けられるということになります。
そこで、
「今、自分の大事な何かを脅かされているんだ。その大事な何かとはなんだろう」
と考えてみましょう。
すると、自分にとって重要な価値、達成したい目標、理想としている自分の姿、といったものが見えてくるのです。