鉄道と組めば、「神戸空港」は抜群に便利だ 関空や伊丹より知名度低いが潜在力は高い

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次に神戸空港のライバルにあたる関西空港、大阪国際空港からの所要時間、運賃は以下のとおりだ。

リムジンバス: 関西空港―大阪(新阪急ホテル)間 約50分、1550円
大阪モノレール:阪急 大阪国際空港―阪急梅田間 約29分、420円
JR西日本:関西空港―京都間 78分、3370円(通常期の指定席特急料金を含む)
リムジンバス:大阪国際空港―京都駅八条口間 50分、1310円

このように整理すると、大阪国際空港が時間面、費用面でも優位に見えるかもしれない。ここで、大阪国際空港、神戸空港に就航している航空会社に注目してみよう。大阪国際空港が全日空、日本航空が多く就航しているのに対し、神戸空港はスカイマークの西の拠点として機能している。スカイマークは「いま得」などの割引を利用すると、神戸―羽田便の価格が片道7000円台になることもある。また、神戸空港は小規模のため、神戸空港駅から出発エリアまで20分ほどで到達できる。就航している航空会社と空港の規模を勘案すると、費用面や利便性において神戸空港は大阪国際空港と比べて決して引けを取らないことがわかる。

また、神戸三宮駅から阪神電車に乗ると、甲子園、大阪難波、近鉄奈良まで1本でアクセスできる。このように神戸空港は充実した関西の鉄道網を活用することで強みを発揮する空港といえよう。

新幹線から近い、神戸空港の意外な強み

「神戸空港」と聞くと「関西の空港」もしくは「神戸市民のための空港」というイメージがあるかもしれない。しかし、神戸空港は山陽新幹線と組み合わせることで、岡山県にとっても「使える」空港になる。山陽新幹線の新神戸駅と神戸空港は驚くほど近い。神戸空港から新神戸駅までは神姫バスを使うと30分(新神戸駅から神戸空港までは37分)でアクセスできる。

JR新神戸駅。神戸空港からバスで30分(写真:白熊 / PIXTA)

実際に筆者は神戸空港から新神戸駅経由地下鉄三宮駅行きのバスに乗車した。神戸空港の1階から出発した高速バスタイプの神姫バスは渋滞に巻き込まれることなく、予定より速い22分で新神戸駅に到着した。バス停の前には新神戸駅があり乗り換えはいたってスムーズ。車内からは「地下鉄みたいに歩かなくていい」という声が聞かれ、評判は上々のようだ。

兵庫県の相生駅から岡山県の新倉敷駅までの各駅から神戸空港までの所要時間を整理すると以下のとおりになる。参考までに岡山空港から岡山駅、倉敷駅までのリムジンバスの所要時間も明記しておく。

相生→神戸空港:87分
岡山→神戸空港:87分
新倉敷→神戸空港:104分
岡山駅→岡山空港:30分
倉敷駅→岡山空港:35分
次ページ所要時間だけ見ると勝ち目がないように見えるが…
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