駅券売機に急増、「QRコード」は何に使うのか スマホと連携、LINEで切符購入も

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たとえば、鉄道会社のアプリや乗換案内アプリでQRコードを表示させることができると、切符を買いたい人があらかじめスマートフォンで調べておいたものをQRコードリーダーに読み取らせ、スムーズに発券できるようになる。調べた情報を、再度指定席券売機に入力する必要がなくなるのだ。

「都区内パス」や「青春18きっぷ」などの乗り放題パスについても同じことがいえる。これらのQRコードを鉄道会社のアプリに入れておけば、それを読み込ませるだけで簡単に発券できる。案内のちらしにQRコードを印刷しておいてもいい。

また、春先などの時期は通学定期券販売のために窓口が大変混雑するが、この解決策として活用することも考えられる。

現状では、学生証などを見せなければ通学定期券が購入できないという決まりになっているため、どうしても窓口にいかなくてはいけない。学校がQRコードを印刷した通学証明書を発行すれば、これで学生であることの確認を行い、QRコードリーダー付きの券売機で通学定期券を発行することができる。

新しい活用法は生まれるか?

また、オムロンでは窓口の自動化対話技術を開発しているといい、こちらも「鉄道技術展」で展示していた。スマートフォンから所定のウェブページにアクセスし、利用者が要件を話し言葉で入力するだけで、対話エンジンが自動で回答を判断し、どんな切符を発券するのかを判断する。そして画面に表示されたQRコードを券売機にかざし、切符の購入が可能になるというものである。

さらに、決済についても可能性は広がる。中国などで広く普及しているQRコード決済だが、日本でもメガバンク3行がQRコード決済参入へ向け規格統一で合意したことが報じられるなど、国内でも決済手段として注目を集めている。クレジットカード大手のJCBは2018年度中にもQRコードを使った決済サービスを始める予定だ。

QRコードの活用が広がりを見せる中、券売機のQRコードリーダーは、さまざまな可能性がある。現在は「検討中」のJR東日本には、ぜひ新しい活用法を期待したい。

小林 拓矢 フリーライター

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こばやし たくや / Takuya Kobayashi

1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。在学時は鉄道研究会に在籍。鉄道・時事その他について執筆。著書は『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)。また ニッポン鉄道旅行研究会『週末鉄道旅行』(宝島社新書)に執筆参加。

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