「2度目の南北会談」でみせた金委員長の本気 非核化の攻防はギリギリまで繰り広げられる
「形式に関係なく会いたい」。5月26日に極秘に行われた、今年2度目の南北首脳会談は、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長が呼びかけたものだったと、韓国の文在寅大統領が明らかにした。
文大統領は27日の記者会見で、金委員長が「朝鮮半島の完全な非核化の意志を改めて明確にした」こと、6月12日に開催予定の米朝首脳会談は成功裏に開かれなければならないということを述べ、関連事項を話し合ったという。
北朝鮮も、27日に朝鮮中央通信が南北首脳会談について、韓国側発表と同様の内容を報じた。また、6月1日に南北高官級会談を開催、また軍事当局者会談や赤十字会談を行うことで合意したと付け加えた。
北朝鮮はトランプ大統領に対して好感
金委員長は今、米国のトランプ大統領との会談を楽しみにしているはずだ。これまで、トランプ大統領ほど北朝鮮と「話」をした大統領はいないはずだ。「戦略的忍耐」の下に、北朝鮮と対話らしいことをしなかった前のオバマ政権と違い、得意のツイッターを通じて、時には美辞麗句、時には罵詈雑言で北朝鮮の行動に応えてきたこと自体、「話が通じる相手」と北朝鮮がトランプ大統領に好感を持ってきた理由だ。
ただ、楽しみにしながらも米朝首脳会談については、金委員長は慎重に慎重を期して行動していることがわかる。それは、今年に入って2度行われた南北首脳会談、そして3月下旬と5月上旬行った中朝首脳会談はどれも金委員長が呼びかけたことからもわかるだろう。
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