格差の超簡単な解決策は最低賃金引き上げだ 「適正水準は1300円」とアトキンソン氏
1人・1時間当たりGDPに対して、最低賃金を50%と設定すれば、格差の幅は小さくなる。27%と設定すれば、収入の格差は広がる。当たり前といえば当たり前です。つまり、格差社会の行方は最低賃金をどう設定するかにかかっていることになります。日本の格差社会の主因は、最低賃金が異常に安く設定されており、最低賃金しかもらっていない層が増えていることにあるのです。
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最低賃金が低く抑えられていることが大きく影響し、日本国民の収入は世界標準に照らし合わせると、極めて低い水準になってしまっています。
国連が計算している購買力調整済み労働者年収を見ると、日本人の平均は3万9113ドル。欧州の約90%、米国の約65%しかありません。日本の技術力や高い教育水準を考慮すると、今の状態は誰がどう考えても理解できない、おかしな低水準です。
日本が中国や米国のような格差社会になってしまっているのは、極めて低い最低賃金と深いかかわりがあるのは間違いありません。つまり、格差社会を解消したいと考えるのであれば、最低賃金を引き上げるのが最も有効なのです。
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