埼玉地場スーパー「ベルク」、快進撃続く理由

既存店売上高は「60カ月連続」で前年同月超え

店頭には特売の生鮮品がずらりと並ぶ。こうした低価格販売が顧客から支持を受ける理由の1つとなっている(記者撮影)

こうした作業効率の向上を支えているのが、店舗運営の「標準化」だ。競合のヤオコーは、店長に大きな裁量を与えることで地域特性に応じた店舗を展開し、収益を伸ばしている。これに対して、ベルクは店舗運営のフォーマットを統一し、本部主導で100店を超えるすべての店舗で同じ店作りを追求している。

本部が各店舗に指示を出して同じような店作りをするのは、チェーンオペレーションとしては一般的であろう。その点、ベルクは徹底の“度合い”が違う。

強みの源泉である”本部主導”

まず、店舗の広さは大型の約600坪に統一。小型、中型の店舗には決して手を出さない。品出し作業をするスタッフがいても買い物カート2台がすれ違えるように、ゆったりとした通路スペースを確保するためだ。

店舗の広さが均一であるため、店内レイアウトも基本的に全店同じ。商品棚や冷凍ケースなどの大きさや形状も同様だ。備品も店舗側の独自の判断では購入できない。モップやガラスクリーナーといった清掃道具が必要な際は、リストの中から本部に注文して取り寄せる仕組みになっている。

ベルクは店舗形状にとどまらず、スタッフの日常業務の手順も統一している(記者撮影)

店舗形状などのハード面だけではなく、スタッフの日常業務の手順などソフト面も統一している。たとえば、床や冷凍ケースは磨く時間帯や作業手順が細かく決められている。

商品の仕入れについても本部が産地などから一括調達し、全店に配給する。売れる商品を調達するのは本部の役割で、一方で最適な売り場レベルの実現や人員体制の確立など店舗運営については店長の役割と、本部と現場の責任を明確に分けている。店長は売上高や利益などの収益目標を課せられているが、その達成度合いは人事考課には直結しないので、本部から要求される店舗運営に徹することができる。

次ページ目指すのは「何となく雰囲気のよい店」
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