ワッツアップCEOが退職を決意した深刻事情

親会社のフェイスブックと激突

フェイスブックは、電話番号をはじめとするワッツアップのユーザーデータを利用して製品を開発したり、広告のターゲティングを行う計画を巡って欧州の監督機関と論争を繰り広げている。現在この計画は中断されているが、ワッツアップは先週、 同社がいずれは計画を先へと進めたい意向であることを明らかにしている。

スタンフォード大学卒のアクトンとウクライナ移民のコウムは、2009年にワッツアップを共同で設立した。そして2014年、フェイスブックが190億ドルの現金と株式でWhatsAppを買収している。

「What's up ? (元気?)」をもじったワッツアップは、暗号化されたメッセージが会社のサーバではなくユーザーのスマートフォンに保存され、サービスのプライバシーが一段と優れていることから人気を獲得した。

ワッツアップ経営陣は広告に激しく反対

フェイスブックによる個人情報の取り扱いを巡る懸念は、政治コンサルティング会社のケンブリッジ・アナリティカにより数百万人分のユーザーデータが不正に抽出されたことを同SNSが3月に認めたことを受けて高まっている。

フェイスブックではこれまで、フェイスブックと違って広告を掲載しないワッツアップから収益を上げるさまざまな算段を講じてきた。

ワッツアップの経営陣は、エンジニアリングチームが「1日中データマイニングのチューニングに明け暮れる月並みな広告情報センターに成り下がりたくない」と2012年に表明して広告に激しく反対してきた。

それに代わり、ワッツアップでは定期利用料金として年間1ドルを課金していた。同社はそれを2016年に中止し、企業向け特別アカウントに課金する方向へと向かいつつある。

(文:デイビッド・イングラム)

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナでもブームは過熱中<br>不動産投資 天国と地獄

家計のカネ余りを背景に、マンションやアパートなどへの投資熱は冷める気配がありません。しかし、不動産投資にリスクはつきもの。先行きが見通せない状況で、何が優勝劣敗を分けるのでしょうか。現場の最前線を追いました。

東洋経済education×ICT