歴史的な首脳会談、主要国はどう反応したか 日本は北朝鮮の「具体的な行動」を期待
米国、中国、ロシア、日本は北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅大統領が4月27日に行った歴史的な南北首脳会談を受けて、それぞれ声明を出し、温度は異なるものの支持を表明した。
トランプ大統領はツイッターで賞賛
朝鮮半島の2人の指導者は4月27日の朝、板門店平和里の軍事境界線上 (北緯38度線) で握手を交わし、十数年ぶりに南北首脳会談を行った。
両首脳の会談は「板門店宣言」の発表で締めくくられた。同宣言では、朝鮮半島の非核化について「南と北は、完全な非核化を通じて、核のない朝鮮半島を実現するという共同の目標を確認した」と表現した。また、朝鮮戦争の休戦65年となる今年中に終戦を宣言し、現状の休戦協定を平和協定へと転換することも目標として掲げた。敵対関係の終わりを象徴した会談といえるだろう。
日本、ロシア、中国はそれぞれ外務省を通じて公式声明を発表した。
そのうち、米国のドナルド・トランプ大統領はツイッターを通じて慎重な姿勢で支持を表明。同大統領は「ミサイル発射や核実験が続いたすさまじい1年が終わり、北朝鮮と韓国の歴史的な会談が今行われている。良いことが起きているが、時が経たねばわからない!」とツイートした。
また板門店宣言については「朝鮮戦争が終わろうとしている!米国、そして米国の素晴らしい国民は朝鮮半島で今起きていることを誇りに思うだろう!」と付け加えた。
一方、中国外交部は定例の外交部ブリーフィングの中で会談についてコメントし、陸慷報道官は「本日の北朝鮮と韓国の会談は成功し、朝鮮半島の軍事的な緊張緩和、非核化および朝鮮半島の恒久平和の促進といった両国関係の改善に関する共同声明が出された」との声明を発表した。
続けて、「この会談のよい結果は相互の和解と協力を強め、朝鮮半島の平和維持と安定、朝鮮問題の政治的解決を促進する。中国はこの結果を祝福し歓迎する」と述べた。中国は「当事国」が対話に向けた機運を維持し、政治的解決に向けて共に取り組むことを望んでいる。