「南北首脳会談」、2人の笑顔が炸裂した理由 リベラル派の文大統領らしい作戦
今回の南北首脳会談はそれが開かれた場所がとりわけ重要な意味を持つ。長さ160マイル (260km) 、幅2.5マイル (4km) の帯状の非武装地帯は1953年の休戦協定時に南北間の緩衝地帯として設けられたものである。
史上初めて金正恩氏は国境を越え南に足を踏み入れ、2人の指導者は握手をし、会談のため「平和の家」へと歩んでいく。そしてその歴史的瞬間が生中継される。
リベラル派大統領の素晴らしい作戦
5月に大統領に就任し北との関係修復を公約に掲げる文在寅大統領は、滞りなく対話を求め、金正恩氏とトランプ氏の会談実現に向けてのかじ取りも手伝った。リベラル派大統領の素晴らしい作戦だった。
昨年何十発ものミサイルを発射した後、金正恩氏は今年初め外交攻勢に出た。2月には韓国平昌の冬季オリンピックに代表団を送り、続いてトランプ氏が金氏と会談して朝鮮半島非核化について話し合うことに合意し世界を驚かせた。
しかしここからが難しい。
平壌との核に関する交渉に何度も失敗してきた歴史から多くの米高官は金正恩氏の真意について懐疑的であり、彼の最近の提案はむしろ多岐にわたる国連制裁の緩和とワシントンと同盟国の分断を狙ったものなのではないか、と疑っている。
さらに北朝鮮が交渉と同時にワシントンから見返りを得ようと徐々に大きな歩幅で踏み込んでくるのではないかという懸念もある。これは米高官が今まで拒絶してきたような段階を踏んだアプローチである。
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