南北会談の焦点は「非核化」より「終戦宣言」だ ネット検索のトップに「終戦」が急浮上
4月27日の南北首脳会談は、6月上旬までの開催で調整中の米朝首脳会談が控えているため、非核化に関係した踏み込んだ合意は難しそうだ。しかし、むしろ注目すべきは、両首脳が朝鮮戦争の終戦宣言で合意できるか、合意した場合、どんな表現になるかだ。
終戦宣言で合意できれば、象徴的意味だけでなく、今後の北東アジア情勢に巨大な変化をもたらす可能性がある。
終結していなかった朝鮮戦争
朝鮮戦争は、1950年6月25日に南北統一を狙った北朝鮮が、突如韓国に攻め入ったことから始まった。
北朝鮮の金日成首相(当時)は、ソ連の最高指導者スターリンの支持を取り付け、序盤で圧勝。米韓軍を南部の釜山周辺まで追い込む。
ところが、マッカーサーによる有名な仁川上陸作戦で、補給線が延びきった北朝鮮軍が分断され、戦況が逆転。今度は米韓軍が、北朝鮮に攻め込み、平壌を占領する。危機感を抱いた中国の毛沢東主席が人民義勇軍を大挙投入し、戦況は一進一退を繰り返した。
ソ連の呼びかけを受けて、1953年7月27日、米、中、北朝鮮の3カ国が休戦協定にサインをした。韓国は休戦を不満としてサインを拒否した。戦争状態は終わったが、南北の緊張は続き、軍事境界線周辺では、小競り合いが絶えなかった。
首脳会談で、この戦争に「終結」「終戦」を宣言するというアイデアは19日に、文在寅大統領が大統領府で国内メディアの社長46人と懇談会を開いた際に、自ら認めている。
文大統領は、この席で「65年の間続けてきた(朝鮮戦争の)休戦体制終わらせて、終戦宣言経て、平和協定の締結に進まなければならない」と語った。
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