「南北首脳会談」、2人の笑顔が炸裂した理由 リベラル派の文大統領らしい作戦

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貧しい北朝鮮と、豊かな民主主義国韓国は厳密にいえばいまだ戦争状態にある。朝鮮戦争は休戦で終結し、和平協定は締結されていないからである。

米軍は冷戦の遺産のように韓国に2万8500人の兵隊を駐留させている。それをもって韓国、米国、国連軍は中国とロシアをバックにもつ共産主義国北朝鮮と対峙してきた。

「私は早々に退席するかもしれない 」

4月26日、トランプ大統領は金正恩氏との会談には3~4日をあて、5か所で会談を行うことを考えていると述べた。しかしここでもまた大統領は本当に会談が実現するかはまだ定かではないと付け加えた。

会談が行われた「平和の家」(写真:ロイター)

「私は早々に退席するかもしれない ― 敬意をもってね......そもそも会談自体実現しない可能性だってある」大統領はフォックスニュースに電話で語った「誰にも分らないよ。現時点で言えるのは北朝鮮が会いたがっているということだ」

ホワイトハウスは国務長官に指名されていたCIA長官マイク・ポンぺオ氏が北朝鮮の金正恩氏と面会している写真2枚を公開した。ポンぺオ氏はイースターの週末、予定されている首脳会談について金正恩氏と話し合った。金正恩氏が米高官と面会したのは知られる限りこれが初めてである。

写真は、金正恩氏と木曜日に国務長官として議会の承認を受けたポンぺオ氏が握手をしている様子を写したもの。2人とも1枚では固い表情だが、もう1枚ではかすかにほほ笑んでいる。

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