「実家暮し独身」が30年で3倍超になった理由

低所得と介護離職が親元未婚を加速させる

2012年の就業構造基本調査から、アラフォー世代の未婚とそれ以外の年収別分布グラフをご覧ください(参考値として、無業者も付加していますが、こちらは有配偶とそれ以外という区分けのため厳密に未婚者データではありません)。

年収300万円未満の未婚者

これによれば、無業を含む年収300万円未満の未婚者で全体の過半数を占めています。職なし収入なしだから仕方なく親と同居している層だけではなく、たとえ働いていてもとても経済的に自立できない層が増えたためと見たほうがいいでしょう。

しかし、この親元未婚の増加の原因は、それだけではありません。もうひとつ別の深刻な問題が発生しています。いわゆる「8050問題」です。これは、80代の親と50代の子が暮らす世帯が経済的に困窮し、社会から孤立してしまう問題を指します。親元未婚世帯は、やがて親子共倒れという結末のリスクを抱えています。まさにアラフォー親元未婚者たちは、数年後こうした事態に直面してしまうのです。

親元未婚急増の原因は「経済的貧困で親に依存する子どもが増えた」だけではなく、ちゃんと仕事もし、もともと経済的に自立していた未婚の子が、親の介護のために同居を余儀なくされる場合もあるのです。同居だけならまだしも、そうした状況から介護離職せざるをえなくなり、やがて経済的困窮から心身ともに疲れ果て、ついには親を手にかけてしまうという介護殺人事件が2週間に1回の頻度で起きているそうです(『「母親に、死んで欲しい」: 介護殺人・当事者たちの告白』NHKスペシャル取材班著より)。

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