年収500万円で「億り人」になる地味な方法 普通の会社員が金持ちになる3つの心得

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メンタルアカウンティングといって、心の中にはいくつもの会計勘定が別々に存在します。欲しいものを我慢しておカネを蓄えるのは、人間の自然な感情に反することです。そこであらかじめおカネを見えなくしておく、つまり最初から蓄えるべき分を天引きしておけば、それは別勘定として最初からなかったものになります。

たとえば、手取りの20万円で生活していた人が、2万円を天引きして18万円で生活を始めると、初めは少し窮屈に感じると思います。でも、人間は不思議なもので、しばらくすると、その金額で生活するのに慣れてしまいます。その結果、2万円の存在をすっかり忘れてしまい、「知らず知らずのうちに貯まっていた」ことになり、それが積もり積もると、かなりの金額になるのです。

おカネはある程度貯まると減らすのが惜しくなり、今度はそれを使うことに抵抗感が生まれます。1万円札で持っている間は崩すのが惜しいけれど、いったん崩すとあっというまになくなってしまうのとよく似ています。もちろん天引きでなくても、銀行口座からの自動引き落としでも一向にかまいません。

なぜ会社の制度を利用したほうがいいのか

この「給与天引き」に加えて、2つめの「会社の制度を利用する」という方法を活用することで、おカネが加速度的に貯まっていくのです。

その理由は条件のよさです。会社が契約しているものは、個人で契約するものよりも金利の条件や保険料などが有利だからです。さらに、保険にしても貯蓄にしても、会社の制度は、営利ではなく社員の福利厚生を目的としています。したがって、市販の金融商品を利用するよりもずっと有利に活用できるのです。では、①貯蓄、②保険、③融資という3つの視点から考えてみましょう。

まず代表的な貯蓄は、かつて社内預金と呼ばれていた「社員だけが利用できる高金利の預金」で、これは一般の銀行預金よりもかなり高い金利がつきます。ただ、ここ最近、社内預金という制度が廃止されている会社が多いといいます。しかし、同じような制度が形を変えて存在しているようですから、一度調べてそうした制度があるようなら、ぜひ利用すべきです。

そして、多くの人が利用できるのが財形貯蓄制度です。これには3種類あり、貯蓄目的や積立条件などが異なります。まずは使い途を制限しない「一般財形」、次に住宅取得やリフォームに使途を制限した「住宅財形」、60歳以降に老後資金として5~20年に分割して年金形式で受け取る「年金財形」といった目的別貯蓄。これらは利子が元利合計550万円(保険契約の場合は払込額385万円)まで非課税となります。

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