40代の迷える子羊たちが求める「正解」の誤謬 社内に残るか外に出るか「納得解」を求めよう

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会社は人だと言われますが、組織の機能としては、人でなくシステムの維持が使命であることを頭に置いておきましょう。

市場価値を知りたければ「3人の人」から話を聞いてみる

Q)自分の市場価値がよくわかりません。

A)組織の中では上司や人事などからの評価を受けるので、自分の今の力や組織内でのポジションはどうかといったことは、だいたい判断できるでしょう。問題なのは、いざ、外に向かって一歩踏み出すとき、どこに足をかけたらいいのか、自分のポジションがわからないことです。

往々にして、組織内での自己評価と、外に出て受ける評価(自分の市場価値)は、同じ組織にいた時間が長ければ長いほど食い違っている可能性が高いです。また、「こんな人材が求められているはずだから、自分のキャリアは必要とされているだろう」という「読み」もハズしてしまう確率が高くなります。

自己評価だけで判断して市場に出るのは、かなりリスクが高いということを知っておくべきでしょう。

そこで、自分を客観的に見てくれる外部の人を探す必要があります。人材スカウト会社の人、競合他社に勤める友人、人事部の同期の3名に、書き下ろした履歴書を見せてみましょう。

スカウト会社の人は潜在的な転職可能性を、競合他社の友人は社外で自分の売りがどのくらい通用するかを、人事部の同期は会社が自分をどう評価しているかを、それぞれ教えてくれるはずです。耳に痛い指摘も受けるかもしれませんが、外の世界への「とっかかり」をどの辺りに置けばいいか、自分の「現在地」を把握できるはずです。

「運動エネルギー型の履歴書を書く」こともやってみてください。自分がどんな部署を経験し、どんな役職についたかという「位置エネルギー型履歴書」は今いる組織の中では通用するかもしれませんが、いったん外に出たら「何をやってきたのか」「何ができるのか」という運動エネルギーのほうがカギになります。

次ページ名刺が通用しない世界で、自分の本当の実力を試す
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