車種以外で印象的だったのはブースの配置だ。デトロイトショーでは旧ビッグ3のGM、フォード、FCAがメインなのに対し、こちらはホール入り口に最も近いのはトヨタと日産で、周辺にGMのシボレーやFCAのダッジ、欧州ブランドなどが並ぶレイアウトだった。
ちなみに欧州勢ではこれまで紹介したブランドのほか、フォルクスワーゲン(VW)、アルファ・ロメオ、ボルボなどが出展していた、ランボルギーニやブガッティなどのスーパーカーは特設ステージに集結していた。
ニューヨークショーでは脇役のピックアップ
ではピックアップトラックはというと、乗用車系が展示される地上フロアとは別の地下フロアに並んでいた。モーターショー的な装飾はほとんどなく、多くの車両が整然と並んでいるだけで、ニューヨークショーでは脇役であることを教えられた。
ニューヨークは米国内では自動車保有率が最も少ない都市のひとつであるが、中でもピックアップは少数派だ。加えて欧州車を見ることも少ない。メルセデスなら東京のほうがはるかに多い。大きさを競っているような雰囲気も感じなかった。国籍でいえば米国車と同じぐらい目にするのは日本車で、SUVはたしかに人気だがセダンも根強い。
複数の現地の人に聞いた話によると、この地域では実質的な選択をする人が多く、付加価値を求めるユーザーは少ないそうだ。これが使いやすくて壊れにくく値落ちも小さい日本車人気につながっているようだった。
さらにショーの会場でSUBARUの関係者に聞いたところ、米国でのSUV人気は頭打ちの状況に入っているという。とはいえEVやPHVは街ではほとんど見かけず、次のトレンドが何か、多くの人が予想しかねている感があった。
環境問題やエネルギー問題、さらには政局によって今後大きく変わる可能性があるものの、今後は競争が激化したSUVカテゴリーでどう生き残りを図るかが、北米市場での焦点になるかもしれない。
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