ソニー「ハプティックベスト」は4Dを超えるか

シーンに合わせ振動するベストを映画初投入

観客は、劇場に設置されているハプティックベストを装着して、映画を鑑賞する。すると劇中の出来事や演出に合わせて、さまざまな振動・衝撃がベストに伝わる。それによって、観客はまるで映画の中のキャラクターになったかのようなリアルな触感を体感し、没入体験が可能となる。

ハプティックベスト映画初使用となった、 『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』。4月6日からTOHOシネマズ 日比谷ほかで全国公開(MX4D/4DXにて先行上映中)(写真:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)

この装置を体験できる上映イベントが「超体感シネマ 『マジジュマンジ』」だ。仕掛けたのは、ソニーと、上映作品『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』の配給を手掛けるソニー・ピクチャーズ エンタテインメント、そしてTOHOシネマズ 日比谷を運営するTOHOシネマズの3社だ。

『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』は、4月6日より全国公開予定のアドベンチャー作品で、4人の高校生たちが主人公だ。呪われたテレビゲームの中に吸い込まれてしまった彼らは、体も性格も性別までもが真逆のゲームキャラに入れ替わってしまい、生きて現実世界に戻るために、ジャングルの中でゲームクリアを目指すことに――という物語だ。

TOHOシネマズ日比谷の開業イベントで実現

東京の有楽町・日比谷エリアに13スクリーン約2800席を有する新たなフラッグシップシアター「TOHOシネマズ日比谷」がオープンするにあたり、スタッフが「『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』の宣伝を兼ねて何か面白いことができないか」と模索していたところ、ハプティクス技術の存在を聞きつけ、今回のプロモーションへの活用を提案したという。そこからトントン拍子に企画が実現した。

ハプティックベスト。ベストは、ケーブルで劇場に設置したシステムとつながっている (編集部撮影)

ソニーのグループイニシアティブ推進部・大原弘嗣マネジャーは「ハプティクス技術は10年以上前から研究・開発を進めてきたが、3年くらい前からソニーグループとしてこの技術をエンタメ業界に活用しようと研究開発を進めてきた。世界中で大ヒットを記録している『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』の日本公開がこれからで、TOHOシネマズ 日比谷がオープンする時期でもあった。コンテンツとしての魅力に加えてタイミング的にもバッチリだった」と振り返る。

座席シートの振動や香り・雨風などで、没入感を再現する「4D」技術と違い、身体にしっかりとフィットさせた「ハプティックベスト」は、映画のシーンや演出に合わせた形で、強弱をつけながら振動や衝撃を与えることで「ものに触れている感覚=触覚」をリアルに再現する。それによって、観客は時に、動物に追いかけられたり、カバに食べられたり、ヘリコプターに揺られたりと、劇中のキャラクターの感覚を疑似体験することになる。

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