残念?オアシス?都心の「閑散とした駅」10選 東京23区内にも利用者の少ない駅はある

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07)ゆりかもめ・市場前駅
(2015年度年間乗降人員:98万6000人 1日換算=約2700人)

市場移転の遅れで一時期は「都心の秘境駅」ともいわれたゆりかもめの市場前駅(筆者撮影)

かつては、駅の周囲は何もなく「都心の秘境駅」との異名もあり、利用者はほとんどいなかった。しかし、豊洲市場への移転がようやく決まり、工事も急ピッチで進んでいる。工事や市場関係者の利用も増えつつある。豊洲市場が開場すれば、いよいよ本領発揮となり、残念な駅の汚名を返上する日も近そうだ。

利用者数最下位駅は1位の隣

08)小田急小田原線・南新宿駅(1日平均乗降人員:3782人)

新宿の隣、JR代々木駅にも徒歩圏内の南新宿駅(筆者撮影)

小田急の駅利用者数の最下位は意外なことにターミナル駅新宿駅のお隣の南新宿駅だ。小田原駅近くの足柄駅、螢田駅を抑えて堂々の最下位は、ある意味驚きだ。しかし、考えてみれば新宿駅や代々木駅に近すぎるので、わざわざ新宿駅から一駅だけ小田急に乗る人は少数派であろう。小田急線沿線から代々木駅周辺に出掛けるときに、南新宿駅で降りると便利な人が若干いるので存在価値があるともいえる。

代々木上原から登戸まで待望の複々線化が完了し、すべての駅は高架駅か地下駅となってしまった。そうした中、都心で昔からの小田急の駅の雰囲気が残るのが南新宿や参宮橋だ。ある意味、貴重な駅なのである。

09)西武有楽町線・新桜台駅(1日平均乗降人員:8775人)

地下鉄有楽町線、副都心線と西武池袋線との相互直通運転開始のためにできた西武有楽町線唯一の中間駅である。しかし、西武池袋線の江古田駅や桜台駅が近くにあり、存在感が薄い。しかも池袋へ出るに新桜台駅から電車に乗ると、隣の小竹向原駅から東京メトロの路線になってしまうので運賃は320円(ICカードなら309円)。一方、桜台駅あるいは江古田駅から西武池袋線に乗れば、池袋駅までは180円(ICカードなら174円)だ。これでは、わざわざ新桜台駅から池袋へ行く人はいないだろう。混雑する池袋駅での乗り換えを避けて有楽町線や副都心線沿線に向かうときには役立つといえる。

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