道を究めた人は「自分ノート」に何を書いたか

子どもに勧めるときにはコツがあります

受験勉強をがんばっている子なら勉強のことを書きます。その日の勉強を振り返って良い点と改善点、勉強への取りかかりを早くするための工夫、自分なりの時間管理術、勉強に飽きたときの気分転換の工夫、暗記の仕方の工夫、間違えた問題と答えを書き写す、集中力を高める工夫、ケアレスミスの傾向と対策、先生に言われたこと、直近の目標、将来の夢、試験の反省点と改善点、志望校の研究、などです。

釣りが好きなら釣りのこと、ブロック遊びが好きならブロックのこと、ゲームが好きならゲームのこと、猫が好きなら猫のこと、花が好きなら花のこと……。何でもいいので、とにかく子どもも自分が興味を持っていることを、楽しみながらノートに書くようになるといいと思います。

子どもにノートを薦めるときのコツと注意点

とはいえ、子どもにノートを薦めるときにはちょっとしたコツが必要です。いきなり上から目線で「これからノートをつけなさい」と強制しても、子どものやる気を高めることはできません。たとえば、ダンゴムシが大好きで詳しい子がいるとしたら、まず「ダンゴムシのことをよく知ってるね」と褒めます。そして、「ダンゴムシの絵って描けるかな?」と言って挑戦意欲を掻き立てながらノートを渡します。絵を描いてくれたら、褒めまくります。

次に、「体の部分の名前を教えてよ」と頼んで、それを教えてくれたら「さすが! 詳しい」と褒めて、それを絵のところに書き入れてもらいます。さらに、ダンゴムシの捕まえ方、飼い方、遊び方なども話してもらって、それをまた絵と言葉でかいてもらいます。自分の発見したことや知っている知識も、ノートに書いてもらいます。

書いているうちにわからないことが出てくるはずなので、図鑑を用意しておいて調べて書けるようにしてあげます。このように、好きなことに熱中する延長線上にノートを持ってきて、楽しく書けるようにしてあげてください。少し余談ですが、このようにして出来上がったノートは、立派な自由研究になりますので、夏休み明けなら学校に提出することもできます。

次に注意点です。とにかく大事なのは、楽しみながら書けるようにしてあげることです。それができないならやめましょう。大人が自分でやるのと違い、子どもにやらせるときは強制的な要素がどうしても入ってしまいます。ディスレクシア(読み書き障害)の子もいますし、それほどではないにしても、とにかく”書く”という作業に抵抗を感じる子はけっこういます。そういう子に強制していると、そのものごと自体が嫌いになってしまう可能性もあり、それでは本末転倒です。

最後になりますが、ノートで道を究めた人たちについて、もう一つ気づいたことがあります。それは、彼らの言葉には強さと深みがあるということです。つまり、彼らはみんな言葉の表現力に長けていて、その話や文章は非常に印象的で説得力があるのです。それもやはり、常にノートに向かって自分との対話を続けてきた結果だといえます。

インタビューの中でも印象深い名言がどんどん出てきますし、引退後に解説の仕事をしても余人には思いも及ばないような深みのある内容を巧みな表現で話してくれます。野村元監督の解説の深さには定評がありますし、名著『勝負のこころ』をはじめとする大山康晴の人生論や仕事論は今も数多くの読者を持っています。

最後に、羽生結弦選手の名言を紹介します。

「自分が負ける勝つではなく、高みに立とうとしていることが大事」

「火山で言えばマグマが溜まるコアの部分を作っている。コアがしっかりあるから吹き出せる」

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