なぜ中華系の大金持ちは「割り勘」を嫌うのか お金を自分の手元に呼びこむ術がハンパない
シンガポールだけに限りませんが、やはり学校などへの寄付も活発に行われています。校舎の建物の大半が寄付で建てられている学校も珍しくありません。また、バレエなどの発表会でも、日本の場合、「参加費はぼぼ均等」が一般的ですが、シンガポールでは、寄付によって多くの経費が賄われる学校が少なくありません。そのため、決して経済的に豊かではなくても、衣装代の実費(バレエなら8000円程度)で、誰でも最低限ステージに立つことができるのです。
実際、どんな形でおカネは集まってくるのでしょうか。たとえば、お稽古事でスクールに行く場合、役割毎にスポンサーを募り、それに応じて数人が多額の寄付をしたり人員を出したりします。多い人は15万円程度の現金に加えて人員も出しますから、実際には20万円以上出しているのと同じです。もちろん、おカネだけを寄付する人もいます。
しかも、熱心な親たちや、現役の中高生や若手講師が全て仕切ってくれるため、外国人で子どもの年齢も低いと、当日もほとんど何もせずに済みます。中高生や若い先生たちが当日自分たちも出ているのに、子供たちの面倒まで見てくれます。
全員で均等に参加費を割り、役割分担をする日本の文化と違って驚かされました。考えてみれば、子どもの舞台での出番や家庭の経済事情に応じて、「払える人が払う」という方法が海外ではフェアだという考え方なのです。日本でいう平等とはかなり考え方が異なります。もちろん、寄付をすることによって、払った人は周りに存在感をアピールさせる効果もあります。
学校で行われるイベントで行事を行う場合も同じです。たとえば、クラスで行われるパーティーでも、主催者が準備やパーティーにかかった費用などを負担する方法が一般的です。さらに、友人を自宅に招く際にも同じ。みんなで持ち寄るというよりは、ホストがすべてを準備します。そうしたイベントを行えば多くの人に感謝をされるので、自分の信用を上げることができるのです。
貯まる人になる「最初の一歩」を踏み出すためには?
日本でも芸能界や体育会系の部活動では、先輩や儲かっている人が若手におごるという文化があります。私も個人事業主として活動を始める時には、「仲間を作って仕事を紹介し合い助け合う」ということを学びました。
仕事は集中する時とそうでない時があり、集中する時は一人では受けきれない場合もあります。その時に仕事を譲ることによって、自分が困った時、たとえば私の場合は、出産後に本格復帰する時に逆に後輩から仕事を回してもらうことができました。何の保障もなく不安定に見えるフリーランスでも、仲間で助け合えばいざといった時の保険になるのです。中華系の発想もこれに近く、仲間内で知識やおカネや人脈などを共有し、惜しみなく与えてしまうのです。自分の手がかかった人が大きく成長をしたらそれによって自分も繁栄をすることができて、長期的には得をするからです。
こうした中華系大金持ちのおカネの使い方は、おカネもそれなりに必要ですし、やや上級者向けかもしれません。なので、最初は「インドのドケチ金持ち式」で節約をして、「種銭」をためてから、本格的に行うことをオススメします。あるいは「収入の10%」など、限られたおカネの範囲で行うと、おカネが回り回って貯まる人になる一歩を踏み出せるはずです。
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