日経平均は3度目の下落をするかもしれない 4月に上昇気流に乗るための条件とは何か
現在の日経平均株価は、(1)(2)のどちらにより近いだろうか。筆者は、今のところ(2)の「逆三尊型ボトム」と重なる部分が多いと見ている。実際、1番底(2月安値2万1154円)に対し2番底(3月安値2万1042円)が下回ったにもかかわらず、売買代金は5兆円台から2兆円台へ縮小し、売り一巡を示唆している。足元の反発はネックライン(2万2500円前後)までの戻りの過程とみてとれ、下値を固めているようだ。
4月は海外勢が17年連続買い越し
では、今後の日本株は本当に逆三尊型パターンをたどるのだろうか。
国内では政治リスクが再燃しているのは気掛かりだ。またドル安円高基調が続く中で、4月下旬から始まる国内企業の決算発表に先駆け、海外勢が日本株の見直し買いへ転じるかどうか。さらに米朝首脳会談が実現するのかどうか。結果によっては、地政学リスク後退につながる可能性もあるからだ。
実は、アノマリー(法則などでは説明できない事象)として心強い材料もある。新年度の4月は、2001年以降、海外勢が日本株を17年連続で買い越しているのだ。2月の世界同時株安の震源地となった米国では、2月雇用統計で賃金上昇のペースが鈍り、米金利上昇への警戒感が後退。さらにナスダック指数は過去最高値を更新、米株式市場は再び「適温相場」の様相となりつつある。
仮に4月の外国人買いが日本株を押し上げ、ネックライン(前出のように2万2500円が起点)を上回りながら商いが大きく膨らめば、相場上昇の反転サインとなる。
2017年末値の日経平均株価は2万2764円だ。少し大きな視点でとらえれば、2018年の日経平均株価は日中の値幅は大きいものの、昨年末比5%前後下落したにすぎない。
確かに、相場格言では「戌笑う」はずが、足元では戌が「泣いている」状態かもしれない。だがテクニカル面からみた日本株は底値形成パターンの足取りに重なる部分が多い。海外勢が4月に買い越し、春の株高(スプリングラリー)となるか。年末にかけて堅調となる傾向がある戌年の動きも見据えれば、日本株は、引き続き押し目買いの局面と言えそうだ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら