テスラCEOが全社員に宛てたメールの中身 イーロン・マスクに学ぶ、良い独裁と悪い独裁
マスクCEOのメールは3つのことを示しています。
1.テスラのような最先端の新興企業でも、組織内に壁ができ、大企業病がはびこる傾向があること。
2.従業員はどうしても居心地のいいサイロを作り出し、自分の安住の地を作り出そうとすること。
3.トップが強力でないと、人間の組織が持つその強い傾向を打ち壊すことはできないということ。
つまり、人間の本性や組織の自然な慣性に逆らうためには、強い権力が必要になるのです。
GEのイメルト前CEOの場合
もうひとつの事例を見ていきましょう。米電機大手のGEは、かつてはシックス・シグマという、オペレーションを堅確に回すためのトレーニングプログラムを非常に重視していました。成績が良いとブラック・ベルト(黒帯)となり、それが昇進の条件のひとつでもあったのです。
ところが、GEはそうしたオペレーションの重視から、イノベーション・アントレプレナーシップの重視へと急激に舵を切りました。シリコンバレーから生まれたリーン・スタートアップの手法を導入し、これまでのシックス・シグマのやり方とは真逆の方向を向こうとしているのです。
今までのやり方に慣れ親しんだ30万人の従業員を、シリコンバレー流の働き方へと変えさせるには想像を絶する労力が必要です。
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