アマゾンが「協力金」要請、悩む取引先の本音 食品・日用品メーカーに「コスト負担」を要求

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アマゾンは取引先の各メーカーとそれぞれ交渉しているようだが、取引先によって対応を変えているようだ。前出のメーカーのように扱う商材や規模によっては、求める協力金の金額や実施時期に差がついていることが想定される。

今回の協力金についてアマゾンジャパンは「回答を差し控える」とコメント。他方、あるアマゾンジャパンOBは「シアトルのアマゾン本社から『利益成長を続けるように』といった強いプレッシャーがあるのではないか」と指摘する。

アマゾンの日本事業の売上高は2015年82億ドル、2016年107億ドル、2017年119億ドルと右肩上がりが続く。一方でアマゾンを中心とするネット通販の急成長に配送が追いつかない事態が発生。昨秋、ヤマト運輸はアマゾンとの間で、荷物1個当たりの商品配送料を約4割引き上げることで合意した。すでに今年1月から、新しい商品配送料の適用が始まっている。前出の大手日用品メーカー関係者は「アマゾン側からは物流費が増加している点を説明され、協力金を支払うよう求めてきた」と明かす。

配送代行の手数料も改定

また、今回の協力金とは別に、アマゾンジャパンは通販サイトに出品する店舗の配送代行手数料を4月から引き上げる。同社は自社の仕入れによる直販事業のみならず、出品者を募るマーケットプレイス事業も展開する。その中で、自前で物流網などを構築するのが困難な中小事業者向けには自社倉庫で商品を預かって配送などを代行する付加サービスも提案する。今回値上げをするのはこれにかかるサービス手数料だ。

神奈川県川崎市の物流拠点「アマゾン川崎FC(フルフィルメントセンター)」(撮影:尾形文繁)

アマゾンジャパンは「サービス品質を維持するため、保管、配送、カスタマーサービスにかかる費用の変動などさまざまなビジネス環境の変化を踏まえて料金を見直している」と今回の価格改定の狙いを語る。

複数の出品事業者の話によると、2月下旬に一斉メールで通達があったようだ。価格改定は4月24日から。値上げ率は重量やサイズによって異なる。たとえば、9キログラム以上などの条件を満たした「大型商品」というカテゴリーでは、商品の3辺の長さの合計が100センチメートル以上140センチメートル未満の場合、手数料は676円と改定前から18%高くなる。

一方、「大型商品」以外では4万5000円以上の高額商品は無料を据え置くほか、小型商品の一部は値下げする。

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