新入社員は要注意、上司にはNGの言動とは? 自分の正当性を主張、ミスを報告しない…

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仕事をしていると、どんなに気をつけていてもトラブルは起こります。聞き間違いや勘違い、納期に間に合わないなど、本当にさまざまなことがあります。トラブルは予期せぬ時に起こるものです。トラブルは起きないようにすることも大事ですが、なかなか防ぎきれないのが現実。一方で、起きてしまった時に「どう対応するか」で、結果は大きく変わります。以下の失敗例を見てみましょう。

トラブルが起きた時、上司に知られずに自分で何とかしようと隠してしまいました。ですが上司が出てこないとどうにもならなくなってしまい、取引先にも上司にも迷惑をかけてしまいました。(メーカー、管理職40 代)

「すぐに上司に報告する」のが正しい対処法ですが、中には、「トラブルがバレると怒られるから、上司にバレないように何とか自分で画策してみる」という方もいるかもしれません。そうしたくなる気持ちはわかりますが、自分で責任をとれないうちはまずは上司に報告することが大事。とは言え、上司は忙しいので、いつも座席にいるとは限りません。そういう時は、どうしたらいいでしょうか。

何としてでも上司に報告、が鉄則

先に結論を言うと、何とかして報告するようにします。もしかしたら、取引先の方からすぐに上司に連絡がいく可能性もあります。そうした時に、トラブルの内容が上司に伝わっていないと、「どうして知らないのか」と取引先をさらに怒らせてしまうかもしれません。

たとえ会議中であってもメモを渡す、外出中であれば携帯電話に連絡する、留守番電話になってしまったら概要を知らせて折り返しの連絡を依頼するなど、考えられるすべての方法を使って、上司に伝えるようにします。もちろん、周りの先輩や同僚にも伝えて、協力してもらいましょう。

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一番よくないのは、悩んだまま放置してしまうこと。それでは解決できるものも、できなくなってしまいます。トラブル対応は、時間との勝負だと覚えておきましょう。そして、これは上司に報告をし相談したうえでのことですが、できればすぐに取引先に出向くことをおすすめします。

こういう時、中途半端な状況で取引先に出向くのは怖いので、「上司の都合を確認したうえで後日一緒に行く」「問題の解決策を持って行く」という判断をしがちです。でも、現実には「上司が出張で時間が合わない」「解決するのに時間がかかる」などの理由で時間だけがどんどん経過してしまうことも。そうすると、謝罪やトラブルの挽回のチャンスを逃して関係が壊れてしまい、取引自体がなくなってしまうこともあるのです。

相手が怒っているのならなおさら、まずは経過説明をしてお詫びをするのが先決です。たとえ解決に時間がかかる場合でも、謝罪の気持ちを伝えることならばできるはずです。本当に大事なのはあなたの熱意や誠意。それがなければ解決しません。

「怒られるのは嫌だ、怖い」と逃げ出したくなる気持ちはわかりますが、ひるまずに向き合っていくことが大事。トラブルを乗り越えると、取引先との関係が深まります。そして、そんなあなたの仕事ぶりを見て、上司からの信頼も高まるのです。

平原 由紀子 WITH YU代表取締役

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ひらはら ゆきこ

関西学院大学卒業後、一般事務としてOLを経験。その後、老舗広告代理店に16年間勤務した後、2003年、業界最大手の電通と共同出資し、国内外有名ブランドをクライアントとした 広告代理店「株式会社ザ・ゴール」を設立。クライアントとコミュニケーションパートナーとして強固な信頼関係を築き、業界を代表する会社へと導く。2013年、創立10周年を機に退職。現在は、「株式会社WITH YU」を設立し、 ファッション業界を主とした企業のコンサルティングとアドバイスを行う。「手みやげコンシェルジュ」としても活動。著書に『できる人の会食術 仕事ごはん 部下ごはん』(CCC メディアハウス)。

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