南北急接近の底流にある2人の「特異な出自」

金正恩は北朝鮮でなく、文在寅は韓国でない

司法研修所は優秀な成績で卒業した。しかしデモ参加の経歴がたたり、目標としていた判事にはついになれなかった。

1982年、〝故郷〟釜山で弁護士の道に入り、後に大統領となる盧武鉉と知り合ったことが政治に入るきっかけとなった。

2013年の大統領選では、故・朴正熙大統領の長女である朴槿恵氏に敗れたが、野党のリーダーとして力を付け、昨年の大統領選で遂に第19代大統領になった。

そんなたたき上げのイメージの強い文在寅と対照的なのは、金ファミリーの三代目指導者である金正恩だ。

正恩の母・高容姫は在日コリアン

間違いなく「金のスプーン」をくわえ、将来を約束されて生まれてきた。しかし金正恩も意外にもルーツは外国にある。

3月6日、特使を出迎える金正恩・朝鮮労働党委員長(写真:KCNA/via Reuters)

父は金ファミリーの二代目を継いだ金正日・総書記。金正日は、第二次大戦中に金日成が活動していたソ連・ハバロフスクで生まれている。そして、正恩の母・高容姫は大阪生まれの在日コリアンだ。11歳まで地元・大阪の小学校に通っている。

高容姫は、「地上の楽園」という宣伝で、多くの在日コリアンが北朝鮮に渡る「帰国事業」に参加。ロシア製の船に両親や家族とともに乗りこみ、北朝鮮にたどり着いた。

そしてそんなソ連出身の父と日本出身の母の次男として1984年に(83年説もある)生まれたのが正恩だった。

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