米国、週間新規失業保険申請件数は増加 労働市場の改善傾向は変わらず
[ワシントン 3日 ロイター] - 米労働省が3日発表した9月28日までの週の新規失業保険週間申請件数は30万8000件と、前週から1000件増加した。ただ、昨今のリセッション(景気後退)以前の水準にとどまっており、労働市場が引き続き改善していることを示している。
市場予想は31万3000件だった。
米政府機関の一部閉鎖で、4日に予定されていた9月の雇用統計を含む経済統計の発表が延期される見通しのため、米景気の足元の状況を示すデータが今週は新規失業保険申請件数などに限られている。
申請件数は今年に入って低下傾向にあり、最近では、2007─09年のリセッション以前の低水準となっていた。
ただ、企業はこのところ新規採用をやや控えるようになっており、エコノミストの多くは、失業保険申請件数が依然雇用増加のペースを明確に示しているかについては懐疑的に見ている。
パンセオン・マクロエコノミクスのエコノミスト、イアン・シェファードソン氏は今回の統計について、「雇用統計の数字が同様の状況を示してくれさえすれば良いニュースだ」と述べたうえで、申請件数は少なくとも、新規採用の若干の加速と一貫性のある内容だと指摘した。
申請件数は振れが大きい統計でもある。ただ、労働省のアナリストは今回の統計に異常値はないと述べた。
4週間移動平均は3750件減の30万5000件と、2007年5月以来の低水準となった。
政府機関の一部閉鎖が影を落とす中、市場はこの統計にほとんど反応をしていない。閉鎖が長引けば、失業保険申請件数にも悪影響が出る可能性がある。
9月21日までの週の受給総数は292万5000件と、前週の282万1000件から大幅に増加した。労働省のアナリストによると、カリフォルニア州がシステム更新で未処理となっていた申請を処理したことが増加の要因。
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