ゴールドマン・サックス、6年ぶりの赤字決算 2017年10-12月期、一時費用を除けば黒字
[17日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスが発表した第4・四半期決算(12月31日まで)は6年ぶりの赤字となった。
トランプ政権が導入した税制改正に伴い多額の一時費用を計上したことや、トレーディング収入の大幅な落ち込みが響いた。
株価は2.2%安の252.78ドル。
ボラティリティー低下のあおりを受け、各行ともトレーディング収入を得ることに苦戦を強いられているが、なかでもゴールドマンは同収入への依存が強い分、打撃が大きい。債券トレーディング収入は50%減少し、2008年の金融危機以降で最も落ち込んだ。為替、信用、金利、商品(コモディティー)、住宅ローンなど幅広い分野で低調だった。
世界的な株高傾向にもかかわらず、株式トレーディングは14%減。ゴールドマンの顧客はヘッジファンドなどアクティブ投資家が多く、ボラティリティーが低いなかで積極的な取引を手控えた。
税制改正に絡む費用として44億ドルを計上した。本国への資金還流(リパトリ)にかかる負担の割合が大きい。ゴールドマンなど米大手行は海外に数兆ドルもの資金を留保しているが、税制改正では、還流した資金に適用する税率を8-15.5%に下げることでレパトリを促す狙いがある。
第4・四半期の赤字額は21億4000万ドル(1株当たり5.51ドル)。前年同期は21億5000万ドル(同5.08ドル)の黒字だった。ただ一時費用等を除く1株損益は5.68ドルの黒字で、トムソン・ロイター・エスティメーツのアナリスト予想平均である同4.91ドルを上回った。
引き受けやM&A(合併・買収)アドバイザリーなど投資銀行部門の収入は44.1%増の21億4000万ドル。
純受取利息を含む収入は4.1%減の78億3000万ドル。ただアナリスト予想平均の76億1000万ドルほどは落ち込まなかった。総営業経費は1%減の47億3000万ドル。
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