――昨年「日田―大分ルート」に乗車させて頂きましたが、駅の美しさと”待っている間のワクワク感”も含めての「或る列車」ブランドだなぁと感心しました。日田駅での駅待合スペースのテーブルや椅子も水戸岡鋭治さんプロデュースらしい温かみがあり、本棚も設置されていて地元のお母さんがお子さんに読み聞かせをしている姿が見られます。日田にもゆっくり降りないと損だなと思わされました。
降りて頂くためには、まず「或る列車」を知って頂くこと。さらに、着地の魅力や地元の魅力を発信していくことがより求められると思います。昨年は「かわせみ やませみ」も走り出しましたし、D&S列車と沿線の魅力発信については常に考えています。
――日田は酒どころも多いですよね。今回は乗り継ぎの関係で滞在時間がとても少なかったので街の中までは伺えなかったのですが、駅で「或る列車」コラボの限定ラベルなどが買えたら嬉しいなと欲張りな気持ちになりました。
駅のすぐ近くでそうしたことができれば一番なのですが、日田には小京都と称される「豆田町」があるので、そちらに誘導できればという思いはございます。
外国人向け案内の充実は?
――他の鉄道会社では、たとえば乗客の皆さん限定のスタンプラリーを設けて街に繰り出す仕組みを作っている例もあります。そうした試みもこれから増えてきますでしょうか?
そうした声は、自治体さんからも出ているので検討していきたいなと思っています。赤米入りアイスや鰻の焼きおにぎりなどの名物も是非現地で召しあがって頂きたいですし。
――ちなみに、駅前のお店をさっと回ったらインバウンド対策で英語メニューなどを用意されている店舗も多いようにお見受けしました。対策はいかがですか?
多言語表記はJR九州全体で取り組んでいます。「或る列車」も月に1〜2回ほど外国の方向けのチャーター便などを設けることもありますので、その際には英語のメニュー表をご用意しています。ほかのD&S列車でも外国のお客様は多く、客室乗務員も英語を勉強したり、対応力を高める努力は常に行っています。
――D&S列車のはしりでもある「ゆふいんの森」は、中国や韓国からのお客様で賑わっていて、日本人を探すのが大変な日もあるほどの外国人観光客の数だと聞いています。迎える側の皆さんの多言語案内をはじめとするインバウンド対策に加えて、お客様にとっては宿泊地探しも大変そうですね。
「或る列車」ご利用のお客様の、現地での滞在地としては湯布院や大分市内・別府の町も人気です。長崎でしたら、市内やハウステンボスも定番です。日田でも昨年、弊社グループの旅館がリニューアルしましたので、楽しみ方の幅は広がっていると思います。
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