2018年、豪ドル投資にチャンスは到来するか

日本人に根強い人気を誇る通貨を検証する

豪ドルは先進国通貨でありながら高金利で根強い人気がありましたが、このところ資源価格の下落が逆風となってきました(写真:freeangle/PIXTA)

日本の個人投資家の間では、オーストラリアドル(以下、「豪ドル」と表記)が根強い人気を持っている。人気の理由は何より「高金利通貨」であり、直感的に「儲かりやすい」というイメージがあるためだが、果たして本当にそうなのだろうか。まず、豪ドルの魅力とリスクを把握し、豪ドルへ投資することの意味合いを確認してみよう。

豪ドルの魅力である金利の状況を見てみると、直近のオーストラリア(以下、「豪州」)の長期金利(10年国債利回り)は2.6%台と米国(2.4%台)を上回り、先進国の中では最高レベルにある。日本銀行の大規模緩和によってほぼゼロ%に押し下げられた日本の長期金利とは比べるまでもない。ブラジルやロシア、トルコといった新興国よりは低いものの、先進国ならではの「政治・社会情勢の安定」という強みもある。

色あせる高金利の魅力

ただし、豪州の長期金利も過去から見ると大きく低下している。リーマンショック前の2008年5月には6.5%あったが、直近の水準はその半分にも満たず、2013年後半の4%台にも遠く及ばない。

このように、豪州の長期金利が大きく低下してきたのは、一言で言えば景気が減速したためだ。豪州は言わずと知れた世界有数の資源国であり、同国の輸出のうち鉱物・燃料系が全体の6割を占める。このように資源依存度が高い豪州経済は、2000年代に世界的な資源高騰の追い風を受けてきた。

しかし、その後中国経済の減速などを受けて資源価格が大きく下落したことが、交易条件悪化などを通じて景気の逆風となった。物価にも低下圧力がかかり、中央銀行であるRBA(オーストラリア準備銀行)は2011年以降12回にわたってテコ入れのために利下げを繰り返した。政策金利はこの間に3.25%も引き下げられ、長期金利の低下圧力になったというわけだ。

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