2018年「40代が住みたくなる街」はこの4つだ 「暮らしやすくなりそう」という視点で厳選

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調布

線路跡を利用したイベントスペース。ここを利用して子どもたち向けのイベントが開催された(筆者撮影)

2017年9月29日に駅前の商業施設開業が話題になった京王線調布駅(東京都調布市)。商業施設ができて便利になったのはもちろんだが、それ以上に注目したいのは、駅前の大きな広場を囲むように商業施設、映画館、市役所、市民ホール、総合病院、バスロータリーなどが集まるという空間構成である。海外には駅や市役所の前などに大きな広場があり、そこで各種マーケットその他のイベントが行われ、住む人同士が出会える作りが多いが、日本では希少。ところが調布駅はそれに近い形だ。

となると、問題はそれをどう使うか。駅前でもあり、使い方次第で町は賑やかに、面白くなる。と思っていたところ、2017年12月9日、開業わずか2カ月ほどで子どもたちを対象にした「いっぴんいち」なるイベントが町のリデザインを手がける合同会社パッチワークスの企画で行われた。子どもたち自らが店を出す「こどもマルシェ」には応募が殺到し、2度にわたって枠を広げたそうだ。

東横線や田園都市線の影に隠れていたが…

パッチワークスは、2015年12月に多摩川河原で寝袋にくるまって子連れで映画を見る「ねぶくろシネマ」を手がけ、話題になった。それから2年余り、日本全国で20回近い上映を行い、その企画力、行動力には定評がある。その力が地元で生かされれば、調布はもっと子育て世帯に住みやすいまちとして知られることになろう。

ちなみに調布市には、ほかにも町づくりに関わる企画会社があり、その時点で愛されている町であることが分かる。東京にいるとあまり認識できないが、町づくりの現場で大事なことはどれだけその町を好きで、関わろうという人がいるかどうか。調布は熱いのである。

東急池上線沿線

東急東横線、東急田園都市線に比べ、認知度ではかなり劣る東急池上線(東京都大田区、品川区)。駅ビル建て替えに伴って、近い将来なくなることにはなっているが、いまだに構内に踏切がある駅が残る路線は首都圏広しといえども数少ないはず。大半の駅は改札が細い道路に面しており、ロータリーどころか、タクシーが入ってくるのさえ大変なほどである。

池上本門寺への参詣のために作られた池上線は五反田―蒲田間を走る(筆者撮影)

だが、田園調布に少し遅れて開発された久が原、池上、洗足池などがあることから分かるように、沿線は歴史ある住宅街。そのためか、特に食に関してはレベルが高く、イタリアンレストラン直営の総菜店があったり、手土産にいつでも冷えたシャンパンが買える酒屋があったり。さらに最近ではパリ、ニューヨークからも引き合いのある和菓子店やメディア頻出の塩専門店などが登場するなど、さらにレベルアップしている。

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