神戸製鋼所、経営幹部の改ざん「関与」が浮上 外部調査委の調査完了は2月末まで延期

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外部調査委の調査完了は当初、今年年内メドとされていたが、今回、来年2月末まで延期されることが併せて発表された。

その理由については、調査中の国内79拠点のうち「約7割の拠点」について行われた神戸製鋼所の自主点検では、手続きに何らかの不十分な点があり、さらに徹底した調査が必要と外部調査委から連絡があったからという。

どこまで組織ぐるみの不正だったか

梅原尚人副社長は「取締役会には報告されていない」と強調するが・・・(10月20日の会見、撮影:尾形文繁)

加えて、調査の一環として設置されたホットライン窓口に「複数の案件」が寄せられており、その中には「慎重な調査が求められるものが含まれている」という。複数の案件について梅原副社長は、「通報者の保護が重要であり、われわれに中身の報告はない」と語ったが、旧役員を含めた他の経営陣の関与についての告発である可能性も否定できない。

もし、旧役員を含めて何十年もの間、改ざん・捏造が続いていたとすれば、真の原因は何だったのか。11月10日に神戸製鋼所が中間報告的に発表した報告書では、「工場で起きている問題を経営が対処しなかった」としていたが、その内容が大きく修正される可能性がある。

経営陣が関与していたとすれば、工場の歩留まりを上げて不良品を減らし、コストダウンによって利益をカサ上げする目的以外にはないだろう。どこまでの組織ぐるみの不正なのか、外部調査委が真相を突きとめることができるかが焦点となる。

中村 稔 東洋経済 編集委員
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