東京エレ+アプライド、時価総額は2.8兆円 シェア25%を握る巨大企業が誕生
アプライド68%・東京エレク32%の統合比率
新会社は統合初年度で2.5億ドル(約245億円)、3年間で5億ドル(約490億円)の統合シナジー効果を見込む。また、統合完了後から12カ月以内に30億ドルの自社株買いを予定する。
特にシナジー効果は、新製品の開発リソースの共有化や部材の共同調達などコスト削減で生み出す。例えば、半導体部材のウエハーの大口径化では、現行主流の300ミリメートルから450ミリに対応する製造装置の開発でも削減が見込める。「お互いに共有すれば相当の削減効果がある」と、会見した東哲郎会長は語った。
統合から3年後の2017年には売上高182億ドル(約1兆7800億円)、営業利益率25%を目指す。会見に同席したゲイリー・ディッカーソン最高経営責任者(CEO)は「両社の強い製品や技術を合わせれば、売り上げも(両社の合算以上に)伸ばしていくことができる」と述べた。
2社は三角合併方式で統合する。統合持ち株会社を第3国のオランダに設立。東京エレクの普通株1株に対し、統合持ち株会社の3.25株を交換した上で、アプライドの普通株1株に対し、この統合持ち株会社の普通株1株を交付する。
これにより、統合完了後の新会社株の保有内訳は、アプライドの株主が68%、東京エレクの株主が32%になる予定。
持ち株会社の傘下に、東京と米カリフォルニア州サンタクララにそれぞれ本社を置く事業会社2社がぶらさがる。新会社は社名を今後決定し、東京証券取引所とナスダック証券取引所に上場する。
新会社の経営陣は、東京エレクの東哲郎会長兼社長が会長に、アプライドのディッカーソンCEOが、新会社のCEOに就任する。
取締役会は、両社からそれぞれ5人(うち3人を社外取締役)を派遣した上で、中立的な1人の社外取締役を加えた11人で構成する。これにより社外取締役は7人になる予定。
統合比率はアプライドが優位にあるが、東会長は「技術の強化を狙った対等な形の合併。どちらが主導するというものではない」と強調した。
*情報を追加して再送します。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら