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日本のお株奪った香港「鉄道力」は何が凄いか 定時運行率99.9%、地下全駅ホームドア設置

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ホームドアの設置にも積極的だ。これまでに旧KCRの地上区間など一部を除く全線で設置が完了しており、これによりプラットホームの空調の効率が格段と良くなっただけでなく、ホームから線路への転落といった事故が防げるようになっている。

空港のターミナル側から見たエアポートエクスプレスの列車。途中に改札や段差はない(筆者撮影)

エアポートエクスプレスで空港へ行くと、どこにも段差がないまま電車からチェックインカウンターまで行けることに気がつくだろう。香港到着時もまた同様で、税関を抜けてから電車に乗るまでに段差がないことはもとより、目的地の駅を降りてからタクシー乗り場までもやはり段差がない。

このアイデアは中部国際空港(セントレア)のターミナル棟と鉄道駅をつなぐルートのバリアフリー化として生かされている。ただ、香港では空港駅での改札を省略しており、行きも帰りも市内の駅で課金される格好となっている。

旧宗主国の鉄道を運営

香港の鉄道インフラやオペレーションの優位性は、運行フランチャイズの受託という形で現れ始めている。たとえば、英国ロンドンから南西方向に路線網を広げるサウスウエスタンレールウェー(SWR)にMTRが30%出資し、今年8月から7年間の運行契約を結んでいる。

また、来年開通予定のロンドン横断鉄道「クロスレール(エリザベス線)」のフランチャイズを単独で受注。8年間の契約および2年延長のオプション契約を結んでいる。香港は言うまでもなくかつての英国の植民地だが、中国への返還から20年を経て、逆に旧宗主国の都市交通の運営を引き受けることになるとは誰も想像しなかったことだろう。

来年の秋頃には中国本土からついに高速鉄道が香港へと乗り入れてくる。香港にもすでに試験運行用の車両が持ち込まれており、開業に向けた準備が着々と進んでいる。一方で昔ながらのチンチン電車・2階建てトラムも依然として人々の足として活躍している。この先、香港の鉄道網はどのように発展するのだろうか。

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