「専業主婦」が2億円をすでに損している理由

離婚すれば貧困、それほど過酷で弱い立場だ

幸せに暮らすには、もちろんおカネが重要。でも、あればあるほどいいというわけでもなくて、「これ以上収入が増えてもうれしさはそんなに変わらないよ」という金額のラインが、実はある。

アメリカでは、それは7万5000ドル(約800万円)、日本では800万円とされている。日米でその金額は同じだ。ただし、これは、「大人ひとり」の収入だ。子どものいる夫婦の場合は年収1500万円くらいになる。

1人暮らしで年収800万円なら、おしゃれなレストランでデートしても、休日にプチ旅行を楽しんでも、夏休みに思い切って海外に行っても、それなりに貯金ができる。子どものいる家庭で年収1500万円なら、たまに夫婦で外食して、夏と冬に家族旅行をして、バレエでもサッカーでも子どもに好きな習い事をさせても、銀行口座の残高を気にする必要はないだろう。

これは要するに、「人並みの幸福」とされていることを、おカネを気にせずにできる、ということだ。そして、いったんこの水準に達すると、「近所のビストロ」を「ミシュランの星つきレストラン」に変えても、「箱根への家族旅行」を「ハワイ」にしても、幸福感はそれほど変わらない。

世帯年収1500万円はとても難しい

1人暮らしの30代で年収800万円は手の届く目標だとして、子どものいる家庭の目標である世帯年収1500万円はどうだろうか。夫しか働いていないのなら、これがものすごくむずかしいということはすぐにわかる。上場企業でも平均年収1500万円を超えるのはほんの数社だけ。超大手企業で順調に出世すれば実現は可能かもしれないが、それも労働者全体で見れば一握り。おカネのことを気にしなくてもいい生活ができる高収入の男性は、ほんの少ししかいない。

それがわかっているからこそ、専業主婦志向の女性は婚活に必死になる。お金持ちの夫を手に入れるのは、いまや宝くじに当たるようなもの。というか、これは宝くじよりずっと確率の低いギャンブルだ。

高収入の男性はいくらでも若くてかわいい(専業主婦願望の)女性がやって来るから、そもそも1人の女性と結婚する必要などない。そのことがだんだんわかってきたので、いまや婚活は「当たりくじのない宝くじ」のようなものになってしまっている。

次ページ「おカネと幸福の法則」から幸福な家庭をつくろうとすると…
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 赤木智弘のゲーム一刀両断
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 「若き老害」常見陽平が行く サラリーマン今さら解体新書
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
かんぽの闇 金融商品の罠<br>あなたの親も騙されている

犠牲になったのは郵便局を信頼していた人たちだ。編集部に寄せられた多くの声の主である現役・OBの郵便局員や被害者を徹底取材、かんぽ生命の「組織の闇」をえぐり出す。かんぽだけではない。その他の金融商品にも思わぬ罠が。

  • 新刊
  • ランキング