今から日本株を買って儲けることはできるか 外国人投資家は必ずどこかで売ってくる

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しかも、足元では、海外勢は5週連続買い越し、その額は5週間だけで計2.4兆円におよぶ。確かに日本株は上昇に一段の弾みをつけているが、いったん海外勢の買い一巡もあらかじめ考えておくにこしたことはない。

11月10日~21日で上げ一服も?

実際、2015年以降、海外勢の買い越し額が盛り上がった時期を取り出してみると、以下の通りだ。今回は違う、と言い切れる保証はない。

2015年以降、海外勢の買い越し(週次レベル)

① 計2.05兆円(2015年3月~4週連続)ECBの量的緩和
② 計2.25兆円(2016年11月~6週連続)トランプ米大統領誕生
③ 計1.95兆円(2017年4月~9週連続)仏大統領選をめぐる混乱が収束
④ 計2.43兆円(2017年10月~5週連続)衆院選での与党大勝

非営利の団体・日本テクニカルアナリスト協会(NTAA)では「テクニカル分析を学びたい」という読者に随時セミナーを開催。ボリンジャーバンドの開発者であるジョン・ボリンジャー氏を東京と大阪に招く〔11月18日(土)東京・鉄鋼会館、同25日(土)大阪・梅田スカイビル、日本語通訳つき〕。興味のある方はこちらからお申し込みください

なお、上昇と下落の日数をはかったサイクル面からもいったんのピークがうかがえる。

2015年以降における日経平均株価の上昇サイクル(安値→高値)を振り返ると、42~49日(約2ヵ月)で上げ足が一息入っている。北朝鮮情勢の緊迫化で揺れた9月8日安値(1万9274円)を起点にすると、11月10日~21日で上げが一服する可能性もある。

11月15日には、7-9月期GDP(1次速報値)の公表を控え、さらに国内企業の決算発表も一巡する。とすると、「当面の材料出尽くし感」から、先回りしていた海外勢の買いが今後は鈍ることも想定される。サイクルとは直接関係ないものの、トランプ大統領によるアジア歴訪が、北朝鮮を再び「刺激」することもある。

個人投資家は少なくとも、急ピッチな上げがいったん終了→スピード調整の可能性があることを、考慮に入れていただきたい。

中村 克彦 みずほ証券 シニアテクニカルアナリスト

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なかむら かつひこ / Katsuhiko Nakamura

IFTA国際検定テクニカルアナリスト(MFTA)、日本テクニカルアナリスト協会(NTAA)評議員。

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