渋谷駅「ゴミ拾い競技」、1位は何kg集めたか 東急グループ各社が渋谷の街を舞台に競う

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さて、いよいよ拾ってきたゴミの分別と計量を終えての結果発表。1位から10位、19位賞、ブービー賞が発表され、3位から1位のチームの結果は、以下のとおりだった。

3位 重量:17.75kg 1573ポイント
2位 重量:32.75kg 3044ポイント
1位 重量:36.45kg 3243.5ポイント

3位のチームは、拾ってきた大きなゴミが、審判による審議の結果、「粗大ゴミ」と判定され、「粗大ゴミや不法投棄されたモノは拾わない」というルールの下、計量結果から外された。勝つために重量を稼ぎたいという気持ちになるが、この辺りも、この競技の難しいポイントかもしれない。

優勝チームの記念撮影。地元で再開発を行っている強みを生かした(筆者撮影)

1位のチームは、メンバー4人とも東急不動産の社員だった。今回の大会に先立ち、今年2月に東急不動産ホールディングスが青山エリアで開催した大会でも、同じメンバーで優勝しており、今大会で2連覇だという。勝因について、同チームメンバーの男性は「地元の神宮前エリアで再開発プロジェクトを担当しており、どの辺りにゴミが落ちているか、頭に入っている。人があまり行かない空き地の周辺などにゴミがある。街は一見、きれいに見えても、いろいろなところにゴミがあふれている」としたうえで、「スポGOMIは、スポーツや、エンターテインメントの要素があり、盛り上がる。渋谷などの繁華街にピッタリのスポーツではないか」と話す。

今後は「東急単独」から地元と連携も

今回のイベントを終え、東急電鉄社長室広報部・統括部長の富田秀樹氏は、「まだ、(東急)グループ色が強いイベントなので、今回は地元自治体と十分に連携するまでには至らなかった。一朝一夕での実現が難しいが、今後は、渋谷の商店会などとも連携し、地元の皆様と一緒になって、街をきれいにし、盛り上げていきたい。今回は東急グループ横断の場をつくることが目的だったが、東急グループと地元の横断の場に発展させていければと思う。また、渋谷はインバウンドのお客様もたくさん訪れる街。接客面でのフレンドリーシップだけでなく、渋谷の街をきれいにすることでも、ウェルカムメッセージを発信できればと思う」と話す。

制限時間があるため、そこまで遠くに行くチームはないのではないかということや、計量器が2台しかなく、計量に時間がかかりすぎたこと、さらに、せっかく街がきれいになったが、翌日からハロウィーン直前の週末を迎え、大量のゴミが発生することが予想されることから、開催時期を調整したほうがいいかもしれないなど、いくつか検討すべき課題はあったものの、素晴らしい取り組みであることは間違いない。

今回のような街中でのイベントだけでなく、たとえば、海岸エリアでは、ビーチクリーンのスポGOMIが行われている場所もあるという。誰でも手軽に参加できるということもあり、今後、大きく広がりをみせる可能性のあるスポーツだ。

森川 天喜 旅行・鉄道作家、ジャーナリスト

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もりかわ あき / Aki Morikawa

現在、神奈川県観光協会理事、鎌倉ペンクラブ会員。旅行、鉄道、ホテル、都市開発など幅広いジャンルの取材記事を雑誌、オンライン問わず寄稿。メディア出演、連載多数。近著に『湘南モノレール50年の軌跡』(2023年5月 神奈川新聞社刊)、『かながわ鉄道廃線紀行』(2024年10月 神奈川新聞社刊)など

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